じむのサンフランシスコ紀行
ホームステイだよ、全員集合!編〜無謀な賭け?・・・の巻
SCENE 1  ホントに大丈夫なのか?
さて・・・まず始めに〜通常、研修の場合には
送り迎え+ホテル滞在が王道であるのに〜何故ホームステイを選択したかについて説明し
ておかねばなるまい。
俺らの当時の仕事は「ジョブコーチ」という何やら
得体の知れない横文字職業なのだ〜これは知的障害もしくは発達障害を持った人々
の就労支援を行う仕事なんだけれども・・・その支援で先進的な動きをしているのがアメリカ。そして、その中でも取り分け支援が整って
いると思われるのがカリフォルニア州でと・・・んでもって、出来ればたくさんの施設を視察したい!これがまず第一の理由かな。次に、
発達障害と呼ばれるものの内、最もポピュラーなのが「自閉」なんだけれども〜この人達の視点に迫りたいと言うことなんだな、これが。
よくあるでしょ?〜福祉展とかで身体障害や視覚障害の体験とか。「自閉」ってのは認知の障害が主な特徴なので、それを体験してみよ
うと言うのが趣旨だったのですな・・・・・・そこで!訪問する施設が多い=日程が長い=滞在費が掛かる=ホームステイで節約。そうす
る事によって〜右も左も何にも分からない状態を作り出すことが出来、発達障害の体験も出来るという1石2鳥の手段だったんよ。
でもね・・・そう言ったものの、海外なんかは中国に行ったことしかない!しかも使節団だったし、船でだったし・・・今回、
37歳にしては大
胆なチャレンジであったことは間違いないよナ。
イケイケで企画したものの〜出発日が近づくにつれ、恐怖だけが大きく膨らんでくるわけ
だよ!あぁ〜どうしよっ!!!
SCENE 2  前情報が届く!
と言うことで・・・もう1週間もねぇし、出発まで。仲介してくれている「国際力.COM」さんから、ホームステイ先の情報が届く、親切だね。
それによると〜「なになに、え〜と住所はCABLILO.St にあってと・・・って、どこじゃい!そりゃぁ!?」 あのね・・・分かるわけないっしょ?
でも、どうやらそれはゴールデンゲイトブリッジの南側だってことらしい。まだGOOGLEの地図検索なんてなかったからね、それ以上は
分かんナイでやんの。それでもって〜ホストファミリーは・・・旦那さんが定期航路のエンジニア〜定年しているのか・・・と言うことはご老
体なわけね。奥さんが・・・と・・・・・・・・
えぇ!?オペラ歌手!!!? な、なんじゃそりゃ? そして犬はいないと・・・どうでも良いわ、そん
なこと。と、情報はそれだけよ、それにしてもオペラ歌手とは・・・なんかカラオケでも一緒に歌えれば、仲良くなれるかな?そんな阿呆な
ことを考えつつ・・・
ってか、想像できネェし!!!

SCENE 3  天国か地獄・・・らしいゾ?
さて・・・なんとなく行き先の状態はファジーながらも入手したが・・・実際のところ〜ホームステイとは一体どんなモノなんだろか?
職場の先輩に訊ねてみたところ、
「ん〜天国か地獄か・・・ダネェ」と極めて不安さを煽り立てるような一言!「え、それは・・・」などと
不安感ダダ洩れの表情で聞き返すと「いや、フィリピン系の家にステイした人なんかネ、葉っぱとイモばっかりの食事だったんだって」
「え、今なんと?」「いや、だから食事が粗末だっていうことヨ」・・・冗談ではない、ただでさえ痩せっぽちであるのにぃ!そうしてみると
ステイ先のファミリーの名字は・・・んにゃ〜よく分からンけど・・・
どうやらイギリス系の名前か?〜あとで知ったんだけど、サンフラン
シスコで持ち家があるってことは、かなりのハイレベルな生活なんだそうだが・・・でも今はそんなこと知らないので空きっ腹を抱えて
レストランで冷や汗をかきながら〜チップの事を心配する自分の姿が目に浮かぶのだ!あぁ訊かなきゃ良かったとか思いつつ、言葉
も通じないと言う大事なことをすっかり忘れ〜
ピンボケなことばかり考えているのであった。