2009年・アメリカ

エスター

ORPHAN

この娘、どこか変だ

3人目の子供を死産してしまったケイトと夫ジョンは、心の傷を癒すため養子を迎えることを決意する。
訪れた孤児院で、エスターという少女に出会う。
「周りと違う変わり者」のエスターに心を惹かれた夫妻はエスターを引き取ることを決め、コールマン家の養子として迎え入れる。
耳の不自由な義妹マックスともすぐに仲良くなりジョンにも溺愛されるが、エスターの周辺で起こる様々なトラブルからケイトは徐々にエスターに対する不信感を募らせていく。
ジョンやカウンセラーに相談するが、まともに取り合ってもらえずに夫婦仲も冷え切っていく。
精神的に追い詰められたケイトは、エスターの身辺を調べ始める・・・

というあらすじです。
本編中の様々な残虐行為は、悪ガキホラーによくあるパターンなので特に衝撃を受けなかったのですが、「ケイトが大切にしている白いバラを摘み取ってケイトにプレゼントする」所ではちょっとした衝撃を受けました。
本編を見ればわかるのですが、「白いバラのプレゼント」はケイトを精神的に破壊するには十分すぎます。
怪我をさせたり人を殺したり・・・よりも、ある意味一番残虐な行為かもしれません。
「白いバラのプレゼント」辺りからストーリーは大きく展開していくのですが、この映画はただの悪ガキホラーではありませんでした。

=以下ネタバレ=
エスターが、シスター・アビゲイル撲殺の証拠を探ろうとしたダニエルを瀕死の状態に追い込み、一命を取り留めたダニエルに止めを刺そうとする頃・・・
ケイトはエスターについて調べ始めますが、以前いた孤児院にはエスターの存在を証明する書類はなく、調べて辿り着いた精神病院でエスターに関する衝撃的な事実を知らされます。
ホルモンの異状で体は9歳のままだが、実際は33歳だというのです!
今までにも子供の振りをして養子として貰われていき、義父を誘惑して失敗する度に一家皆殺しを繰り返してきたという過去がありました。
精神病院の医師に、今すぐに家族を避難させて警察を呼ぶように助言されるケイト。
病室を抜け出して急いで家に向かいますが・・・

子供ではなくて33歳の大人とは!
ジョンを取り込んで巧みに夫婦仲を険悪にし、更には家族を崩壊させていく・・・
子供では無理でしょう。納得です。
このどんでん返しで、ただの悪ガキホラーではなくなりました。

 

評価

ストーリー 8 恐怖度 5 総合評価 7

戻る