1976年・アメリカ

オーメン

THE OMEN

悪魔の子ダミアン誕生

言わずと知れたホラーの名作です。
アンチ・キリストがテーマなので、キリスト教に縁のない人には悪魔や聖書などと言われてもピンと来ませんが、それでも所々怖いと思わせてくれる所はさすがです。
熱心なキリスト教信者なら怖さ倍増でしょうか?

家政婦の首吊り、神父の串刺しなど残酷なシーンもいくつかありますが、中でも終盤の新聞記者の断首シーンはかなり衝撃的です。苦手な人なら思わず目をつぶってしまうでしょう。
ところがこのシーンだけは時間をかけて別カットで何回も繰り返されます。
これは、監督が意図してやっている事なので、もう終わっただろうとすぐに目を開けてしまうと、監督の術中にハマってしまいます。

個人的には、ラストのダミアンが振り向く所が好きです。
ラストでダミアンが振り向いて笑うのですが、本来はNGだったそうです。
監督は「絶対に笑うな」と指導してたそうですが、ダミアン役のハーヴェイ・スペンサー・スティーブンスは笑ってしまいました。
しかし、それが想像以上に出来が良かったので採用されたそうです。
あと、特筆すべきは音楽の素晴らしさでしょう。この音楽が、かなり恐怖感を煽ります。不吉な事が起こる前にあの曲が流れますが、何が起こるのかとドキドキしてしまいます。

一つ残念なのは、これだけ良くできた映画なのに、どう言う訳か墓を掘りおこすシーンだけ室内セットのようで、背景の夜空が明らかに絵だと言う事です。
正統派ホラー映画で残酷シーンはほとんど無いので、ホラーが苦手な人でも充分に楽しめます。オススメ。

評価

ストーリー 7 恐怖度 7 音楽 9 総合評価 8

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