2006年・ドイツ

オープン・ウォーター2

ADRIFT

戻れない恐怖

男女の仲良し6人組が、豪華なヨットでメキシコ湾沖までクルージング。
沖合いで次々と海に飛び込み、楽しい時間を過ごす。
さて、そろそろ・・・とヨットに戻ろうとするのだが、梯子を降ろしていない事に気づく。
ちょっとジャンプしたくらいでは手摺までは手が届かず、船体には何かの継ぎ目以外は何の突起物もなく、よじ登る事もできない。
トランシーバーからは、船内に残してきた乳飲み子の泣き声が聞こえてくる・・・

こんな感じのストーリーですが、「ちょっとしたミスが原因でとんでもない状況に置かれる」というのは身近に起こりそうで、 なかなかの恐怖感を覚えました。
すぐそこに救いの道はあるのになかなか手が届かない。 岸から遠く離れた沖合いでは足をつく事さえもできず、サメに襲われたり嵐に遭うかもしれないという見えない恐怖。 最愛の人を助ける事もできず、かわいい自分の子供が泣いているのに、抱っこはおろか顔を見る事すらもできない状況・・・発狂してしまいます。

船に残ろうとしたエイミーを、ダンが無理やり引っ張り込まなければこんな事にはならなかったのに!ムカつく野郎です。 後にダンの事情も明らかになってきますが、同情する気にはなれません。
一人、また一人と居なくなってゆく仲間たち・・・たった一人残された赤ん坊は助かるのか?母親だけは助かって赤ん坊と再会してほしい・・・ このまま赤ん坊が取り残されてしまったとしたら、非常に後味の悪い作品になってしまいますが・・・

前作オープン・ウォーターも実話が元になっているらしいですが、今作は続編ではなく別の話で、監督の奥さんの友人の話らしいです。
本編とは関係ありませんが、あのふざけた日本版予告はムカつきます。あれは何なんでしょうか? 赤ん坊の行く末を案じて心を痛めた後に見ると、怒り以外の何物も感じません。

評価

ストーリー 5 恐怖度 10 総合評価 8

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