労働者派遣法

(3)目的・紹介予定派遣・労働者派遣を行ってはならない業務
目的(法第1条)
 この法律は、職業安定法と相まって労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もって派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とします。
労働者派遣とは、紹介予定派遣とは(法第2条) 
 労働者派遣とは、自己の雇用する労働者をその雇用関係を維持したまま、他人の指揮命令を受けて他人のために労働に従事させることをいい、他人に対し労働者を他人に雇用させることを約してするものは含まれません。
 事業主が雇用する労働者であって、労働者派遣の対象となるものが、派遣労働者であり、労働者派遣を業として行うことを労働者派遣事業といいます。

 紹介予定派遣とは、労働者派遣のうち、派遣事業主が労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、派遣労働者及び派遣先について、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものをいい、職業紹介により、派遣労働者が派遣先に雇用される旨が、労働者派遣の役務の提供の終了前に派遣労働者と派遣先との間で約されるものを含みます。

 わかりやすく表現すると、派遣開始時又は開始後に、派遣期間満了時に派遣先(派遣労働者受入側)と派遣労働者双方が合意した場合には、その派遣労働者を派遣先が雇い入れることを約束して行う派遣のことです。
 紹介予定派遣を行う派遣元は、労働者派遣事業の許可(届出)とともに職業紹介事業の許可を有することが必要です。
労働者派遣事業を行ってはならない業務(法第4条)
 何人も、次のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行ってはなりません。
 なお、労働者派遣事業を行う事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その指揮命令の下に当該労働者派遣に係る派遣労働者を適用対象業務以外の業務に従事させてはなりません。

(1)港湾運送業務

(2)建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務)

(3)警備業務

(4)医療関係の業務(医師・歯科医師の業務、薬剤師の業務、保健師・助産師・看護師・准看護師の業務である保健指導・助産・療養上の世話及び診療の補助、傷病者の療養のため必要な管理栄養士の業務、歯科衛生士の業務、診療放射線技師の業務、歯科技工士の業務)
 ただし、病院・診療所・助産所における業務、介護老人保健施設 における業務、往診・訪問介護に関する業務を除く社会福祉施設等で行われる医療関係業務 は派遣が認められています。

(5)人事労務関係業務のうち、派遣先において団体交渉又は労働基準法の協定の締結等のための労使協議の際に、使用者側の直接当事者として行う業務


(6)弁護士、外国法律事務所弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、行政書士の業務
(ポイント)
(1)労働者派遣は、自己が雇用していない労働者を供給する労働者供給や、注文主から労働者が 指揮命令を受けることのない請負と区分されています。
 労働者派遣は、派遣元と派遣先は派遣契約、派遣元と労働者は雇用関係、派遣先と労働者は 指揮命令関係があります。請負は、請負業者と注文主は請負契約、請負業者と労働者は雇用関係がありますが、注文主と労働者の間には関係がありません。

(2)紹介予定派遣を追加した理由は次の通りです。
 派遣労働者の直接雇用を促進し、円滑かつ的確な労働力需給の結合を図るための手段として、いっそう有効に機能するよう、「紹介予定派遣」に関して法律上に明確に定義しました。 また紹介予定派遣に関するルールを法律において新たに規定し、紹介予定派遣に係る派遣労働者の就業条件の整備を行うこととしました。

 改正後の紹介予定派遣では、
1.派遣就業開始前の面接、履歴書の送付
2.派遣就業開始前及び派遣就業期間中の求人条件の明示
3.派遣就業期間中の求人・求職の意志等の確認及び採用内定
が可能になりました。

(3)従来、物の製造の業務に関しては労働者派遣が禁止されていましたが、法改正により、労働者派遣事業を行うことができることとされました。ただし、改正法施行日から起算して3年を経過する日までの間は、派遣期間が1年に限定されています。

(4)物の製造の業務を派遣適用業種とする趣旨は次の通りです。
 経済・産業構造の転換や国際化が進展する中、相手先企業からの発注に迅速に対応するため 日々変動する業務量に応じ、労働力需要に迅速かつ的確に対応することへのニーズが製造業を中心によりいっそう高まっていることから、物の製造の業務を労働者派遣事業の適用対象業務としました。

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