見た目がとても綺麗で、どこも悪くないようですが雨漏りされているという事でご相談を受けました、事情を伺ったところ、屋根塗装して二年位してから雨漏りが始まり、業者さんが発行した１０年保証の先に連絡したが当時の会社は存在しないという事でした。

　　　

えんぎりの不備。

通常は化粧スレートの塗装を行った際に、えんぎりと言う作業をします
何故かと言いますと、化粧スレートは９０センチ程の板を一列つきつけながら並べその板から１８センチ程間隔をあけ重ねていく作業をくりかえします。この時に横につきつけた時に出来る縦ジョイントと、重ねた時に出来る横ジョイントが出来ます。
　
　新築時は縦ジョイントから水が浸入しても横ジョイントからぬける仕組みです。

ですから水が浸入する縦ジョイントは塗り潰したままで大丈夫ですが抜け道の横ジョイントは塗料を切ってあげないと水が溜まり雨漏りの原因になります。
塗装後直ぐに雨漏りしないのは浸入口の縦ジョイントの塗料がまだしっかりしていたためだと思われます。その他にも毛細管現象という水を吸い上げてしまう現象を引き起こし易くなってしまうなど多くの問題が発生しています。

雨水が浸入しないように通常の防水シートの裏が粘着になっている材料でしっかりと、くっつけます。

　　　　　　　　　　　　

　ＭＦ

ガルバリウム鋼鈑に硬質ウレタンフォームと言う断熱材が付いた屋根材で通常の横葺きよりも断熱、防音に優れています。

　＊化粧スレートは塗装しても一部の金属部分以外は屋根の長寿命化になりません。塗装で見た目は良くなりますが、屋根本体と下地の防水シートは傷んでしまう事があります。また製造された年数により材料の成分（石綿含有の方が強度があります）や、下地の状況が違うので割れやすい状態の時の塗装は業者さんとよく話し合い検討して下さい。

　　　　　　　　

完成です。

化粧スレートの上に化粧スレートを施工する事はメーカーから禁止されているので、予算を抑える意味でもカバー工法に適したＭＦをお勧めさせて頂きました。