■春?の稜線漫歩 市民の山 賤機山 2009.02.08 軟弱な尾根歩き山屋であるところの私・K2小川は雪があると1500m以上のところには行かない。寒いからネエ。でも気分は味わいたいし、夏山に備えてもいたい。そんなことで静岡市街地にほど近い賤機山を歩くことにした。 賤機山は竜爪山(りゅうそうざん)からの南尾根・端部で、静岡浅間神社まで伸び、東西に麻機街道、安倍街道を分けている。最高所でも200m程度で体力、時間に合わせてコースを選べるため市民に人気がある。 今回の同行は高校依頼の友人であるチョモランマ井口、ジャンダルム田杉両氏だ。私は富士宮からJR乗継ぎで静岡駅に向かう。途中、富士駅で田杉氏と合流。静岡駅からしずてつジャストライン・バスに乗ると井口氏に合流できた。大雑把な待ち合わせでもなんとかなるもんです。(各自ネットで時刻表を確認しているからね。便利になったもんだ)20分ほどで「鯨ヶ池入口」停留所。そこから徒歩10分で鯨ヶ池だ。寒い中、多くの釣人が糸を垂れている。どうやら鮒らしい。池の南側まで歩くと「賤機山ハイキングコース入口」の案内がある。階段が整備されてはいるが急登だ。朝イチには辛い。鯨ヶ池に落ちている支尾根上に出て、しばらく進むと新しい林道にぶつかり、竹林や雑木林の中を進む。手付かずの茶畑、作業小屋を通り過ぎ、安倍川側に出ると第二東名が目を引く。高見には南アルプスの白い峰がある。しばらくで福成神社(やしろ、鳥居に銘は見当たらなかった)のある福成山(227m)に着く。皆で合掌。ここで竜爪からの主脈と合わさる。下ると明るい茶畑の道となり気分がイイ。 |
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![]() 茶畑を行く私(撮影 田杉氏) |
![]() 秀麗富士(撮影 田杉氏) |
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大体が緩いアップダウンなのでちょっとの急斜面でも「キツイわ」と口から出てしまう。貯水タンクのあるピークに出ると全方向の展望だ。春のように霞んではいるが麻機の遊水池、安倍川側、市街地、富士山となかなかのものである。休憩者に「ここが最高地点ですか?」と尋ねると「ここじゃなくて、一本杉の方が高いんじゃあないか」とのこと。(ネットなどによればここが最高所で231m) で、一本杉を目標とする。このあたりから大き目の柑橘類(ハッサク様)の樹が見られる。もう少しで食べ頃か?小さく上下を繰り返して進むと農道に飛び出る。そこに記念碑のある公園になっていて、休憩にはもってこいダ。少し早目の昼食にした。非日常での食事はいつでもウマイ。30分の休憩後、南進を再開。 | ||
![]() 賤機城跡の案内板(撮影 田杉氏) |
![]() 今川氏の菩提所・臨済寺(撮影 田杉氏) |
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農道を少し下り、右側を斜上する。すぐに安倍川側の農道に出るが、茶畑沿いの細道を上がる。次のピークを過ぎると尾根は一旦安倍側に大きく下る。畑や垣根が目に留まるようになり、生活のにおいが濃くなる。静清バイパストンネル上を越えて賤機山(170m)に着く。小広い窪地に賤機城跡の案内板と碑がある。今川氏の山城だ。下ると虎ロープの張られた急階段や窪地が現れる。山城の空堀なのだそうだ。そして山行のフィナーレとなる公園に着く。ここから石階段やスロープで参道を下り、大山祗を奉る神社を経て、百段階段で浅間神社の脇に下りつく。予定通り休憩込みで5時間だった。 静岡駅まで歩き、駅ビル内でビールの乾杯。公共交通利用ならではエピローグだ。格別の味にジョッキ2杯も飲んでしまった。心地よい酔いを伴って帰りの電車に乗り込んだ。 脚ならしとして平面的に長く歩いた。心肺機能は上げられなかったが、下半身の筋力アップにはなった。なにより脳のリフレッシュには効果大だった。 |