■十数年ぶりの伊豆    伊豆・天城山(万二郎岳、万三郎岳)         2008.11.30

今年は7月から月毎登山が続いている。なんて考えていたら「登らなくっちゃ」ってことになった。来春に予定していた天城山を前倒しすることにした。だから縦走ではなく東海岸側からの周回コースとなった。休憩込みで5時間といったところか?午前中には下山できるハズ。

目覚まし時計より早く目を覚ます。5時に富士宮を出発。吉牛で朝食。R1号を東進し、三島先でR134号に入る。十数年ぶりの伊豆は有料道路がいくつもでき様変わりしていた。それでも休日は渋滞となる。それが私を伊豆から遠ざけた理由だ。修善寺で左折し、県道12号で東海岸方面へ。冷川で右折、狭い山道を抜ける。丁字を右折し、天城高原へ。ドン詰まりが天城高原CCで、その脇にハイカー用駐車場がある。トイレがあり、広い。

道路を渡ったところが登山道の入口。土の流失止めの階段を登り下りする。15分ほどで周回コースの分岐に出る。道を左に取る。沢に沿って付けられた道の脇は落葉した木と針葉樹が混じる。中でも赤肌のヒメシャラが目を引く。沢を離れると急登となる。が、ゴルフカートのエンジン音がして興をそがれた。相変わらず流れ止め階段がありペースが作れない。高度が上がると霜柱が現れた。北を見ると枝間に雪を被った冨士山がきれいだ。葉が付いている頃には見えないだろう。傾斜が緩むと先が開けてくる。万ニ郎岳(1320m)はなだらかな頂稜だ。東南が開けていて、キラキラの相模湾がまぶしい。しかし、強風で腹ごしらえもままならなかった。早々に身支度をして先へ。すぐの急下降で北側が開け、富士山が勇姿を見せる。強風の中、稜線に爪先立ちでカメラにおさめる。(結局ここがコース中富士山撮影の最良ポイントだった)下り切った鞍部は気持ちの良い道でスキップでもしたい気分になる。


強風の中、爪先立ちで撮った富士山

 


あせびのトンネル

再び急登をこなして馬の背といわれるピークに出る。長い頂稜部に「あせびのトンネル」がある。あせびはつばき科の常緑低木で土砂の流出もあって見事にトンネルを作っている。下った先の鞍部が石楠立(はなたて)。ここも気分がイイ。そこから20分ほどで万三郎岳(1406m)に着ける。天城山の最高峰だが樹木で展望はない。なので10分ほどの休憩で下山開始。ここから1時間ほどが一番「山歩き」らしかった。頂上から数分で縦走路から分かれ、階段を急下降する。万三郎岳の南斜面を一気に下り、頂上がみるみる遠のいていく。階段が尽きると幾筋の沢の縁を歩くことになる。涸沢分岐点から先は、急下降が数カ所あり、小規模な崩壊ありでなかなか面白い。すれ違う登山者は玉の汗をかき、喘いでいる。頂上から1時間ほどで最後の支尾根を周りこむと遊歩道と化す。落ち葉の道を行くと周回コースの分岐に帰り着く。駐車場まではもうすぐだ。


万三郎岳頂上の案内板

 


涸沢分岐点。ここからが険しい山道

このコースは駐車場、案内板、コース整備が完備されていて非常に歩き易い。やはり旬は新緑、シャクナゲの季節であろう。伝説や文学を勉強してから縦走すると一層趣がある山行となることだろう。   万二郎岳、万三郎岳は「ばんじろう」、「ばんざぶろう」と読むらしい。案内板のローマ字標記を手書きで修正してありました。天城山は元々火山だったらしく、北斜面にあった沢やその崩壊もうなづける。

そうそう登山記念バッジは縦走路の両端近くの宿泊施設売店にあるそうです。(今回は買わなかった)


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