■今年は雪が多かった  奥秩父・瑞牆山     2006.03.26

今年は例年になく降雪があり、「平成18年豪雪」なる名がつけられたくらいだ。それによって穂高・岳沢ヒュッテや剣沢の剣沢小屋、剣山荘などが雪崩被害で休業に追い込まれた。そんな中の本年最初の山行となった。目的地は瑞牆山。私は4回目となるが、雪が残っている時期は初めてとなる。同行はいつものローツェ深沢氏。前夜瑞牆山荘付近の駐車場に入り、車中泊で当日を迎える。

夜は冷え込んだが、日の出と共に気温は上がった。普通に登れば3時間半ほどで頂上に立てるので、朝食を余裕を持って摂れる。身支度を整え、出発する。駐車場には数台車があるだけだ。山荘前から登山道に入る。この季節の朝は生き物の気配がなく、靴音と呼吸音しか聞こえない。傾斜がきつくなり、自分の呼吸音だけが大きくなる。歩きづらい階段を登ると林道に出る。横着をして林道を歩いた。木々の間から瑞牆山の岩峰が望まれる。寒い空気で輪郭が「シャキッ」と絞まっているように見える。林道にも雪が残っていて、緩斜面の気軽さから雪の上をザクザクと歩く。子供になった気分だ。蛇行する林道が尽きて登山道に見える。斜面には雪融けの水が幾筋も流れて靴を汚す。富士見小屋に人気はなく、数張りのテントがあるだけだ。少しの休憩の後、左の道を進む。天鳥川への下りにかかると雪道となった。融雪が進み、凍結している。アイゼンを着け、慎重に下る。途中で日大三島高校の山岳部?の団体と数パーティーとすれ違う。夏の最盛期の100分の1程度の入りではないか。それもあってか天鳥川まですんなり下れた。桃太岩の横を階段で登り、凍結した沢を辿る。夏道は沢の左岸につけられているが、氷の上にアイゼンの痕が道となっていた。深沢氏は、アイゼンの感触を楽しむように、意識して沢を登っているようだ。頂上付近の岩場で多少難儀をしたが、無事瑞牆山(2230m)頂上に到着。他に誰もいない頂上で昼食を楽しんだ。帰りはまた林道を歩く。通行止めの看板の横を通り、駐車場まで林道を歩いた。帰りはいつもの「増富の湯」につかり、サッパリして帰路に着いた。  

凍結した沢を登る深沢氏。
ややバテ気味?


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