■秋の小川山   奥秩父・小川山     2004.11.07

水曜日の夜、突然電話がかかってきて、「こんどの日曜日どっかの山登らない?」とフォッサマグナ弘子氏から。相変わらずだ。まあ日程的に今年最後の山になりそうなので、今回は誘いにのることにした。日帰りということで奥秩父方面にした。

朝6:00に富士宮を出発。天気は上々だ。精進湖から甲府に貫け、R20号に入ると前方に雪化粧した白峰三山、鳳凰三山、甲斐駒がバッチリだ。韮崎からR141号を北進する。前方に八ヶ岳がデンと構える。気分が盛り上がってくる。清里を越え、野辺山駅手前を右折し、野菜畑の中を東進する。ここの風景は「お気に入り」のひとつだ。JR小海線・信濃川上駅付近で千曲川沿いの県道に出る。上流方向に進み、秋山で右折、金峰山川沿いの農道を南進し、廻目平で西股沢方面に分かれる。ゲートの先が金峰山荘のある廻目平キャンプ場だ。ここに車を置く。向こうに屋根岩が異彩を放つ。


キャンプ場から仰ぎ見る屋根岩

キャンプ場の中の道を数百メートル歩くと右に「カモシカ遊歩道」の簡素な看板がある。これをジグザグに登っていく。弘子氏の脚が速い。「序盤からのハイペースは禁物」を忠告する。話をしながらペースを整える。薄暗い樹林が疎らになり、明るくなると奥秩父特有の奇岩がいくつも見えてくる。急登に加え狭い岩間を歩くようになる。そしてコース中唯一の難所にかかる。白い大岩を左から乗越すと3mのギャップ。朽ちた梯子が架かるが、当てにはできない。中間の足がかりを2つ見つけて、最後は1mほど飛び降りた。日帰り装備のザックだったので問題なかった。弘子氏はなかなか苦労した。最後は尻やらザックやらあらゆるところでブレーキをかけながら滑り落ちた。お見事!ギャップの分を緩やかに登り返すとカモシカ遊歩道分岐。はっきりとした尾根道になる。尾根の南側に付けられた道は日を受けて暖かい。シャクナゲと松のトンネルを抜けると小川神社のある大岩に出る。南には金峰山が大きく裾を広げている。ここから尾根の北側を登る。湿った落ち葉を歩くと「ザグ、ザグ」、乾いていれば「サク、サク」。暗い林を歩くのもなかなか趣があって好きだ。再び尾根の南側に出て、明るくなると県境尾根分岐は近い。ここを右に折れ、5分も歩けば小川山(2418m)頂上だ。頂上には登り始めてすぐに追い越された初老の夫婦と私達だけ。どうやら今日の登山者はこれで全てのようだ。南側の展望台(?)から見る甲斐駒、鳳凰三山が高い。40分ほど休憩して下山。カモシカ遊歩道分岐までピストンして、屋根岩方面に降りる。ここから唐沢ノ滝までの急下降は荒れている。滝から遊歩道的になり、落ち葉の寂しい気な道をゆっくり下って行く。カラマツの橙色絨毯になると終点のキャンプ場は近い。屋根岩の奇岩をもう一度仰ぎ見て山を背にした。


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