■久々の晴天 奥秩父・甲武信ヶ岳    2004.10.17

休日のたびに荒天で7月の常念以来の登山となった。同行は「お久しぶり」のアイガー石川氏、いつものローツェ深沢氏だ。4時に我が家に集合。私は前日の飲み会で2時間ほどの睡眠、二人も似たようなものだ。いつものように精進経由で甲府に出て、韮崎から清里を抜けて、2時間半ほどで登山口の毛木平に着く。駐車場は舗装され、周辺も整備が進んでいる。少し疑問。それにしても寒い!

身支度を整えて、出発。今年は大型台風が次々に上陸し、降水量も多い。登山道の寸断を覚悟しながらの登山だ。十文字峠分岐を過ぎたところ、伐採で開かれていた場所があった。「千曲川源流遊歩道」の整備施設予定地なのだろう。そんなに開発しなくてもイイのに。林道が尽きて、道が細くなる。ここまで石川氏のペースが速い。深沢氏が徐々に遅れ始める。遭難慰霊碑前で小休止。美しい疎林の中を歩く。久々の青空をバックに斑な紅葉・黄葉がイイ。沢沿いの道をダラダラと高度を拾っていく。沢音が大きくなって、ナメ滝に着く。前回来たときは、水量が少なく、「ナメ」には見えなかったが、今回はしっかり「ナメ」になっていた。壮観に暫し脚を止める。その後、深沢氏の脚が益々鈍くなる。睡眠不足で下山することとなった。石川氏と二人で山頂を目指す。丸木橋で右岸に渡り、2箇所の崩壊地を過ぎると樹林の急登となる。沢はいよいよ狭くなり、音が小さくなって、「千曲川水源地」碑に着く。ここから最後の急登。30分ほど喘ぐと稜線縦走路に出る。道を東にとる。南面展望台を過ぎると岩場となって甲武信ヶ岳(2475m)頂上に着く。久々の晴天とあって多くの登山者が休んでいた。大パノラマに早速山名同定を始める。東に奥秩父主脈が伸びる。南には鋸岳、甲斐駒ケ岳から始まる南アルプスがドッシリと座る。西の八ヶ岳がスカイラインを複雑に切る。そして、その上に穂高・槍から白馬まで北アルプスが遥かに霞む。北には噴煙吐く浅間山だ。(後に確認) 

  
   ナメ滝で記念撮影。まだ深沢氏は元気!       甲武信頂上。青空と石川氏   

なんてイイ天気だ。のんびりしたいが、下山時刻を考え、甲武信小屋に下る。昼食を摂り、十文字峠経由で毛木平に下る。石川氏の膝の調子は良さそうだ。巻き道で甲武信頂上直下に出る。水平道から急登を少しで三宝山(2483m)。食後とあって身体が重い。樹林を下って行く。このあたりから石川氏の膝が怪しくなる。奇岩・尻岩を過ぎ、登り返した先が展望の良い岩峰。その先に武信白岩(2288m)が見える。ここは頂上直下を巻き、更に下っていく。といっても、その後に小さなピークを3つ上り下りする。その最後が大山。ここの眺望もなかなかだ。三宝山北面の唐松のオレンジ、北に秩父の山と浅間山だ。あとは下るだけ。石川氏にはそれがツライ。単調な下りで十文字峠小屋に着く。前回訪れたときは小屋に入らなかったが、今回はバッジ購入のため入ってみた。すると人のいい親爺がいた。短い時間にいろいろな情報を得ることができた。ここからが石川氏の踏ん張りどころだった。峠で三国山に続く道を分け、尾根を回り込みながら下る。往時の間道といった趣の道である。尾根を乗越すところが八丁坂の頭。一休みできる平になっている。ここからの下りは「八丁坂」という雷光型に急下降する難所だ。石川氏の膝痛がイッキに来る。やけ気味に下る、下る、下る。沢沿いになり、紅葉が美しい。冷気がたまる谷あいは稜線より紅葉が早い。沢を2度渡り、左からの尾根が尽きたところが沢の出合で新しくなった橋を渡ると毛木平の駐車場は近い。駐車場では睡眠不足が解消された深沢氏が迎えてくれた。


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