■八ヶ岳縦走は分割で  その参  八ヶ岳・編笠山〜西岳    2004.06.06

南八ヶ岳の分割縦走も3回目となる。今回、狙うは西岳で主脈から外れているため訪れる人は少ない。「不遇の山」好きには気になる存在だ。「午前中はもつ」という天気予報を突いて向かった。

観音平に車を止め、編笠山を目指す。緩い疎林の道を登っていく。谷沿いの道に出て、傾斜が増す。体調の所為か前回よりキツイ。雲海のベンチで小休止。雲が流れて天気の急変が予想された。樹林に入り、石塊の道を登っていくと押手川に着く。青年小屋への巻き道を見送って、編笠山への道をとる。傾斜が次第に増し、小休止が増える。唯一の梯子付近にコイワカガミが可愛く咲いていた。岩塊の頂上に着いた頃、辺りはガスの中だった。早々に青年小屋に下る。小屋は雨支度する登山者でざわついた感じだった。開山祭のバッジを購入して、小屋を後にした。天幕場を通り、西岳への道に入る。樹林の平坦な道を北に進むとわずかで乙女の水といわれる水場に着く。水量は豊富だ。コースは尾根に出て西に向かう。雨中、不人気コースをひとり歩く。弱く葉を打つ雨音、かすかに揺れる針葉樹、漂うガス、シラベの樹液の香りと趣深い。東の開けた小ピークを越える。一旦下り、登り返したところが西岳(2398m)頂上だ。270度の展望らしいがガスで何も見えない。写真撮影だけして頂上を後にする。潅木の中を下り、そこを抜けると岩礫の急斜面となる。ここでようやく2パーティーとすれ違う。樹林に入ると傾斜は緩むが単調だ。「前が開けたなあ」と思うと林道に当る。ここまで車が入るようだ。更に下り続ける。3本目の林道を越えると間もなく不動清水に着く。公園として整備されている。小休止後、林道を下る。林道沿いにはレンゲツツジが咲き、目を楽しませてくれる。林道を左に折れて登山道(遊歩道?)に入る。丸木橋を渡り、笹の道になると終点は近い。ゴルフ練習場の裏手に出て、登山道は終わる。あとは鹿の湯につかって汗を流すだけだ。

  
   可憐なコイワカガミ(編笠山頂直下で)         不動清水。周辺は公園として整備されている


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