■今年最後の山行 竜爪山 2008.12.21 7月の中央アルプス・越百山からシーズンが始まって、月毎に登ってきた。今回で08年登り納めとなる。静岡市民に人気の竜爪山に登ることにした。前回登ったのは穂積神社からのお気楽なものだった。一般的な登山口から登り始めるとなかなかのものだという。忘年会あけに登ることにした。 8時前に目が覚める。昨夜の酒は残っていない。泊めていただいたM氏宅で朝食を摂り、登山口まで送ってもらう。竜爪街道を北進、平山集落を通りすぎると、看板に「林道土砂崩れの為通行止め、迂回」の旨。看板の所で車を降り、登山口まで車道を歩く。30分ほどで鳥居のある旧登山道口に着ける。通行止めはこの先で、ここまで車で入ることができたのだ。体力、時間、精神的なロスが大きい。鳥居をくぐり、少し行くと「一丁目」の指標が現れる。穂積神社まで短い間隔でこれが置かれている。いかにも参道然だ。沢の右岸に出てしばらく歩くと鉄の橋を渡る。ここからは急登が続く。左手下に見える沢は水は細いが急傾斜で深く渓谷を造っている。またいくつもの滝をなしている。石畳の坂を喘いだ後、11丁目から13丁目まではコース最大の難所だ。といってもあくまでもこのコースでといった程度だ。沢の源頭部で断崖の岩場だ。右手から巻きながら岩場を乗り越す。 |
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![]() 旧道入口(新道はもう少し上) |
![]() 7丁目付近の沢。立派な渓谷です |
![]() 旧道・新道合流点の案内 |
しばらく急登が続く。新参道との合流手前、上のほうから「ガラガラ」と音をたてながら何かが下ってくる様子。するとマウンテンバイクが2台現れた。「ダウンヒル?」というほどカッコよくない。岩と土のミックス路面にてこずりながらズリ下りていく。この先の断崖はどうするつもりなんだろう?傾斜が緩んで右から新道が合流する地点が23丁目。明るい尾根道で気持ちが良い。そこから少しで穂積神社に着ける。境内は氏子によって手入れされているらしく綺麗だ。ポットと湯呑が置かれている。吸水だけで先を急ぐ。社殿横を通り、大木の間をぬけて登山道を緩やかに行く。ほどなく鉄階段が現れる。階段脇の木に写真の案内。前回の経験から階段は避ける。20分ほどで階段と合流する。稜線に向かって鉄と木の階段を直登する。なかなかキツイ。稜線の分岐を左折すると間もなく、薬師岳(1051m)頂上に着ける。展望のない暗いここを竜爪山としている地図が多い。標高を考えればそうなのだろう。 | ||
![]() 穂積神社の石碑 |
![]() 鉄階段の案内? こういうのがネタになりやすい |
![]() ヒッソリとした薬師岳頂上 |
木の根が多い斜面を急下降、15分もすると鞍部に出て、右手下方に安倍川が見えてくる。登り返して文殊岳(1031m)の広々した頂上に着く。20人以上のパーティーが2組いて大変賑やかだ。公園的に整備されていてきれいだが興はそがれる。安倍川側には電波の反射板もある。しかし、曇天であるが静岡市街地は一望できる。冷たい風はあっただユックリの昼食を楽しめた。団体が出発するのを待って下山開始。樹林に入ると階段状の道になり歩きづらい。前の方ではイイおばさんが「きゃあ!」などと少女のような声をあげて転んでいる。スピードを緩める。10分もすると分岐が現れ、則沢への道を左に見送って直進する。ここからがすごかった。東海自然歩道として整備されているので案内板やベンチは完備しているのだが、元々山仕事用の杣道なので直下降(?)や直登の連続で膝は笑うは腿は上がらないはで苦しかった。途中、若山(844m)への登りは今年一番の登りだった。送電線の鉄塔のある開けた尾根に出ると男女3人パーティーが山座同定をしていた。結局、行程中で追い越したのはこの人達だけだった。 | ||
![]() 文殊岳からの三保半島 |
![]() 鬱蒼とした樹林の中にある |
![]() 牛妻の茶畑で登山道は終る |
それから味気ない植林帯をひたすら下る。傾斜が緩み植生が変わるとまもなく林が切れ、突然茶畑に出る。牛妻集落だ。茶畑、作業小屋、舗装路、安倍川の流れとほっとできる眺めだ。山行を振り返りながらバス停まで歩いた。 今回のコースは一般的とは言いがたい。下山路が楽しくないのだ。下山は則沢コースか新登山道を利用するのがいいでしょう。それなら歩行時間3時間で収まるんではないだろうか。 |