エリーゼ(機構関連)


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2023年09月05日
プレナム取り外し エキパン調整

           どうしても エキパンの品番を見たいと思い、プレナム( アッパー&ロワー )をじっくりと見る。 これが外せれば、エキパンの調整も
           出来る可能性が有りそうだ。 
           まずは、マニュアルを見ると、プレナムロワー側とエキパンハウジングは、両面テープで固定されている事が解った。
           そこで、金テコを隙間に差し入れ、用心深く抉ってみると、プレナムロワー側が持ち上がった。 徐々に力を入れて完全に剥がす。
           剥がれたところで、横にずらして持ち上げ摘出完了。 出てきた品物の酷い有様。 両面テープで止まっていた所はクラックが入り
           多数ヒビ割れが見られた。 ABS樹脂と思われるが、22年の歳月で ここまで劣化するとは。
           新品が手に入れば交換したいところだが、新品と言えど歳月は流れている筈なので、直ぐに割れる事も予想されるので、手直し
           するのが妥当か。






           まあ、これは後回しにして、摘出後の画像が下。 エバポハウジングとエキパンが見える。





            これで、エキパンの品番が見えると思いきや、手前側には印字無し。 反対側を、伸縮式検査ミラーを駆使して何とか
            数字を確認。 これは、MGF用のエキパンではない事が判明した。 ( 040138 302





            このエキパンも調整機能は有る。 ただ、調整用に使う穴は無い。 円柱の片側に平面が有る(D型)ので、この部分を専用工具か
            ニッパで摘まむかして、回すしかない様だが、隔壁の間は7mm程しかないので出来るかどうか。
            ちょっと、色々やり方を探って見る。 この狭く周りに障害物を避けて、何とかノギスを差し入れ寸法を計ると、12mm。
            まずは、先細の長いニッパを差し入れるが、掴めない。 その他、挟み系の工具で試してみるが、玉砕。
            上手く行ったのが、薄手の12mmの六角レンチ。 回してみると、固着は無く いとも簡単に回った。





            インマニゲージを繋いで、エンジン、A/C ON。 低圧側は3kg/cm2、高圧側は13kg/cm2 と、低圧側が高い。
            エキパンのバルブが開いているので、調整部を時計回りに回して見る。 回すと言っても、六角レンチで回せる範囲の90度ぐらい。
            ゲージの低圧側を見ると、2kg/cm2に下がった。 
            そこで、先細の長いニッパ先端にΦ12の鉄棒を挟み、バイスで曲げた。 これで、調整部を回す事が出来る様になった。
            ニッパを差し込み、ちょいちょいと回す。 トータルで180度程度回すと、1.9kg/cm2に下がった。
            これ以上 下さげると、凍結、ゴミ詰まりの恐れが有るので止める。 吹き出す空気温度を計ると、10℃と下がった。
            以前と比べると6℃下がった事になる。 下画像は、2000rpmにした時の状態。低圧/高圧共に 正常値を示している。






            しかしながら、5℃まで下がらない。 原因は何か ?


            1.エキパンバルブの入り口部のストレーナーの目詰まり。
              リキッドタンクは新品に交換済みだが、以前の物はボロボロの状態だった。活性炭や錆などが詰まっているのか。
            2.エキパンの設置場所が、不適格。
              コンデンサー&ラジエータの近くに設置されている。
              本来 車室内にエバポレータとエキパンは有るべきで、外気と遮断され 自己フィードバックで温度調整されるべき。
            3.コンデンサーの容量不足
              アイドリングを長く続け、冷却はファンのみで動作させていると、冷えなくなる。(低圧側が3kg/cm2辺りをウロウロ

            全てが、原因と思われる。


            1 に対しては、エキパンを外してストレーナ洗浄すれば良いのだが、既に22年物。 新品を注文した。





            2 に対しては、エキパンを隔離する。 プラケースで囲っても良いが、取り合えずアクリル板で遮熱する。
              エキパン交換時に、エバポレータボックス内に収納する事を考える。





            3 に対しては、ファンの容量を上げる。 これは、今から選定を始める。





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