キュリーエンジン (ロウソクチンチン、熱磁気エンジンとも言われている)

 鉄などの磁性が高温になるとなくなる温度(キュリー温度、鉄:770℃、ニッケル:358℃)を利用したおもちゃがある。簡単に作れるので紹介しておく。

1 材料
 
 細い針金  #22(0.7mmφ) 約25cm 少々
 釘 7.5cm
 フェライト磁石
 木の板  5×15cm
 クリップ玉(ガチャ玉) (ガチャック入り)
 はと目(釘が通せる大きさのもの)
 ろうそく と 画鋲 各2
 接着剤、着火器具、ペンチ  
 
2 つくり方
@  2本の釘(AとB)を用意し、Aには、はと目とガチャ玉、Bにはガチャ玉を通す。
     ※ガチャ玉をひろげるガチャックがないときは、ガチャ玉を通すには、硬いものの上におき、釘の先端をあて、金づちなどでたたいて通す。
A  AとBを木の板に打ち付ける。
B  約25cmの針金を、まず2つに折り、折ったところから5cmぐらいよじる。  
C  次に、よじった先をAの釘のハトメに巻き付け、その先を1cmぐらいよじる。
D  よじっていない残りの部分の針金を、ひろげてY字にし、先端を少し、外側に曲げる。
E  Bの釘のガチャ玉にフェライト磁石をつける。 
F  Dの針金の先端とフェライト磁石との間が、5mmぐらいなるようにする。、
  G  画鋲にろうそくを立て、炎が針金の先端にあたる位置に置く。針金が交代しても、うまく炎があたるように調節する。
3 工夫したところ
針金が交代しても、炎があたる工夫
    両方の針金に、常に磁力が働いており、そのバランスで、一方の針金が引き付けられている。そのため、交代しても、針金は磁石の中央にきちんと停止しないので、炎があたらなくなる。
     針金の先端を、外側は、数ミリ曲げることによって、中央に停止するようになる。
磁石が熱くなるのを防ぐ工夫
長時間、動かしていると磁石が熱くなるので、アルミニウム箔を磁石とロウソクの間に置くか立てる。
  磁石の上下左右、針金の上下が調節できる工夫
    ガチャ玉を使うことによって、それを可能にした。
4 うごく理由
   磁石に引き付けられた針金の先端が熱せられ、やがてキュリー温度に達する。すると、磁性が消え、もう一方の針金の先が引き付けられて交代する。これを繰り返し、Y字型の針金は、往復運動をする。