キャパシタ(電気二重層)利用の電池
  

 キャパシタとは、1879年にドイツの学者ヘルムホルツ(Helmholtz)によって発見された「電気二重層」現象の原理が応用された蓄電池のことである。

 電気を電気のまま(エネルギーの化学反応なしに)充放電することが可能で、原理的には半永久的に使用することができる理想的な蓄電装置と言われている。ただし、キャパシタの大容量化は、現在のところ技術的には困難であるとされており、様々な用途に向けての実用化にむけて研究開発が進んでいる。
 学校における乾電池の使用が、環境の面を考えると、今後様々な問題を含んでくる。そこで、地球環境にやさしい教材用電池の開発が話題になっているので、このキャパシタを取り上げてみた。
     
1 キャパシタの特徴
  地球環境にやさしい・・・・・重金属や酸など有害物質を含まない。
A 安全性が高い・・・・・・・・・・危険な爆発、燃焼、自己発火がない。
B 急速な充放電が可能・・・・数秒の充放電が可能
  C 寿命が長い・・・・・・・・・・・・数万回以上の繰り返し充放電に耐える。
  D 充放電の効率がよい・・・・・90%以上の効率がある。
  E 低温でも動作する・・・・・・・氷点下でも動作する。
  F 残量測定が正確にできる・・・電圧測定だけで簡単に残量測定ができる。
2 工夫したところ
形を乾電池タイプとそうでないものの2種類とした。
    ※乾電池タイプにすると、学校にある乾電池ボックス利用可能となる。しかし、電圧が2.3Vなので、乾電池の1.5Vと間違い使用が心配になる。
  充電状況や残量の簡単な把握のために、3色のLEDの電圧差を利用した。
3 材 料
 
 キャパシタ(2.3V) 1μF〜50μAなど 数種類
 乾電池ホルダー 各1
 乾電池ボックス 各1
 LED(青、緑、赤) 数個ずつ
 アクリル板
 ネジなどの細かい部品  
 手回し発電機
 太陽電池セル(2V−250mA)
 
4 できあがったもの