アクリル曲げヒーター       
 アクリルを熱で曲げることによって、また一層いろいろな
教具の製作が可能となる。
 市販の曲げヒーターが非常に高価なので、現在までにいろ
いろな自作のヒーターが考えられているが、私が以前から使
用している自作ヒーターを紹介しておく。
 
 アクリル板や塩化ビニール板を使った実験器具や立体的なTPが多く市販されている。理由はいくつかあるでしょうが、何よりも加工しやすく、目的にあった器具を作りやすい点にある。少し練習すれば、かなり複雑なものも短時間に作ることができる。今は、透明なものからいろいろな色のもの、鏡、板状のもの、棒状、パイプ状のものと、各種あり、工夫しだいで多様な実験器具やTPを作ることができる。
 また、アクリル板(透明)の光の屈折率が1.49で、ガラスとほぼ同じであり、絶縁性、耐酸、耐アルカリ、耐水性に優れているが、熱に弱く、少し単価が高い。
1 材料など
金属パイプ     外径  9.6mmφ 長さ45cm
または、 外径 13.0mmφ 長さ40cm
パイプ受け金具 ――― 右図のような球形のものがよい。 
  ※ 金属パイプと受け金具は、タオル掛けとして、
     ホームセンターなどで市販されている。
ガラスチューブ(ガラス繊維で編んだパイプ) 電気パーツ店にある。
外径  5mm〜7mmφ 長さ1m
ニクロム線(100W用) 1本
木板  巾5〜10cm、 長さ55〜65cm、 厚さ2〜3cm 適当でよい。
差し込みプラグ
ビニール線、木ねじ、金属ねじ、 など
2 作り方
  
@  右の図のような木の台を用意し、穴、溝などをあける。
A  金属パイプの受け金具に穴(ガラスチューブを通す穴)をあけ、金属パイプとともに木台に固定する。
B  ガラスチューブをパイプに通す。(図1)
 (木台の穴に少し入るぐらいにする)
C  ガラスチューブの中に、100Wのニクロム線を少し引き延ばして通し、木台に3mmφボルトとナットでとめる。
D  平行ビニール線を、Cのボルト(平ラグ
  板をつけるとよい)に木台の裏側で接続し、 差し込みプラグをつける。(図3)
E  シリコンダイオードを図1のように、回路の途中に入れ、半波整流することによって、ニクロム線の発熱量を抑えていが、 もっと長いパイプ、太いパイプのときは、はずせばよい。
(注意) ガラスチューブが傷んできたら、取り替えることを忘れないように。