The Room of Naturalist |
釣りのコーナー/参考文献 |
釣り場の紹介は、二つの本を紹介することにとどめます。
(1)日本の渓流釣り場1 興津川、安倍川、大井川 林田秀樹著 山と渓谷社刊行 1995年2月
現在の釣り場の状況を正確に把握していると思われます。
しかし、ここで紹介された流れは、その渓流の持つ本来の姿とはいえません。
林道工事の廃土で埋まり、森林の荒廃でガレができその土砂で埋まってしまった後の情けない姿です。
本来の姿がどういうものかは、現在からは、うかがう術を持ちませんが現状よりも悪化させないことが大事だと思います。
この本に書かれている魚の分布も同様です。2つのことが気になりました。
1つは、大井川、二軒小屋の上流のアマゴについて、昔は、生息していませんでした。
このことは10数年間、二軒小屋ロッヂが新築された翌年、実際に確認しています。
もしいたらそれは、誰かが本来の生態系を無視して放流したものと思われます。
1999年に二軒小屋まで行きましたが、禁漁期間で確認出来ませんでした。
この辺りの確認も2000年のテーマとなります。
2つめは、安倍川のイワナについてです。
安倍川にはイワナが生息していないと言われていました。過去の本では、そうなっています。
しかし、確認のため現場に行きました。
確かにイワナがいたのです。姿形は、大井川水系のものと同じでした。
白点のない、ヤマトイワナの系列で腹部がオレンジ色のものでした。
これも放流したものと思われます。なお、同じ場所にはアマゴも生息していました。
(2)中部山岳の渓流 魅力的な釣り場を探る
鈴野藤夫著 つり人社刊行 1976年6月
当時の渓流の姿を正確に記しています。川に付けられた固有名詞はこの本でしか記録に残っていません。
また、釣り場の風土・歴史についての記述は、他に類書が見あたりません。
この二つの本を読み比べてみると、この20年間の渓流の荒廃ぶりが伝わってきます。
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このページの制作者は 大石 幸雄 Oishi Yukio です。
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