2002年
9月
前回の楽しい時間をもう一度というわけで、今シーズンの渓流釣行の最後はやはり野呂川になってしまった。この時期は広河原からのバスも9時発とかなり遅い。帰りのバスに乗ることを考えると正味の釣り時間はそれほどない。他の釣り人が気になるところだ。8時少し廻ったところで広河原についた。軽い朝飯を済ませ支度に取りかかる。車はそれほど止まっていない。登山客も少ないようだ。でも来月になれば紅葉がはじまり再び賑わい出すのだろう。 身支度を済ませバス乗り場へ向かう。自動券売機で往復の切符を買う。前回の帰りの切符が残っていたがもう使えない。出発の時間が近づいたのでバスのところまで行くとなんと釣り人が3人。二人組がどうしても本流をやりたいというし、もう一人は上流まで歩くというので、やむを得ず我々は下流部を途中下車してやることにした。前回と同じコースになってしまった。尚、途中下車は通常はできない。バスが空いているのと運転手の判断なので注意しよう。 前回と同じところで降ろしてもらう。ガレ場を慎重に降りる。水量は前回とそれほど変わらない。しかし水温を測るとなんと9度。前日にかなり冷え込んだようだ。この水温は気になる。前回が13度だったので4度も低いことになる。活性は確実に下がっているだろう。相変わらず渓相は素晴らしく前回反応のあったポイントでは余計に期待しながらのキャストとなるが恐れていたとおり全く反応がない。ルアーも同様だ。途中からルースニングを試みたがこちらも反応なし。魚影も確認できない。 しばらくすると上流から釣り人が降りてきた。バスに乗っていなかったところを見ると早朝に徒歩で上がったようだ。上流の様子を聞くとあまり芳しく無さそうで、沢に入るつもりだと言うと二人組が上がっていったとのこと。どうやらバスの二人はこの釣り人が下がってきたので本流をあきらめ沢に入ったらしい。これは困った。しかしとにかく行くしかない、ということで二人を追うように沢に入った。水温は少し高いようで同行のルアーマンにようやくヒット。しかしすぐ上に先行者を見つけ万事休す。 仕方がないので早いバスで戻り下流部を釣ることにした。結果的にはこれが吉とでた。イブニングの時間帯になったこともあり、入渓したポイントからドライに盛んにアタックしてくる。ただしかなりすれているようでドラッグがかかると絶対に出ない。イブニングだがティペットを7Xにし、ドラッグを少しでも少なくしてやるとヒット!同じポイントから次々と出てくる。ちょっとしたポイントでは確実に反応がある。これは楽しいぞ。ハッチもあるのでルアーよりフライの方が反応がよい。大物は出ないが22cmくらいから25,6cmの腹がオレンジに染まった綺麗な野呂イワナが最後の最後、ハッピーエンドを我々にくれた。C&R区間でもないのにこの時期にこれだけの魚影が残っているところにこの川のふところの深さを感じた。でも多くの人がリリースしてくれているのを知っている。みんなで残したいものだ。 |
8月後半の情報では、渇水気味ではあるが魚の反応は良いという報告もあり、久しぶりに大井川上流部に出掛けた。数日前からの雨が好影響を与えてくれることを期待しながら車を走らせた。途中の本流を見る限りある程度の増水があったようで、これはいいかもしれないと期待が更に膨らむ。昨夜が遅かったこともあり家を出るのが遅くなってしまい、ゲートに着いたときには8時を廻っていた。急いで支度をし、MTBを組立て林道を上へと向かう。 15分程走ったところで予期せぬハプニング。なんとMTBのチェーンがはずれてしまった。しかも軸の内側に入り込んでしまっている。道具もなく手ではとてもはずれない。しばらく頑張ったところで六画レンチがあることに気づき、逆さにしてレンチと石で何とかクリアできた。このままアウトになっていたらと思うとちょっとぞっとした。こういうところに来る場合は最低限の工具は装備しておく必要があるとつくづく感じた。 30分程のロスタイムがあったため入渓予定地に着いたときにはすでに9時30分を廻ってしまっていた。ゲート周辺には車がなかったのでMTB先行者はいないと思っていたが、釣り人と思われる車が1台止まっていた。しかし当然早朝の入渓と思われるので、最低3時間は間があいているだろうと言う判断でそのままそこから釣り上がることにした。 久しぶりに立つフィールド。気温16度晴れ、風が少し吹きさわやかだ。しかし水温が19度とかなり高いのが気になる。水量は雨の影響で増えているのがみてとれる。吉と出ることを期待してキャストをはじめたが、予想に反して全く反応がない。先行者の痕跡はないのでインターバルは十分だと思うのだが、とにかく反応がない。岩場の好ポイントにきても全く気配もなく、魚影も感じられない。ルースニングで様子を見ようかとも思ったが、もう少し我慢することにした。 3時間ほど釣り上がったところでようやく反応があった。しかしフライをつつくような動きをみせただけでUターン。7X16番のクイルボディパラを見切られたので18番の半沈みアントに替えたところ、今度はヒット。しかし手元でばれてしまった。24,5cm程のアマゴだった。今のをキャッチできなかったことを後で少し悔やむことになりそうな気がしたが、気を取り直して前進する。 少し行ったところで本日2回目の反応、今回はスカシでその後は出ず。残念。続いて写真のポイントでようやく本日1尾目のアマゴをキャッチ。左からの流れが中央で一つの流れにまとまるというよくあるパターンだが、中央の沈み岩前がよい流れになっていたので、上からきっちりと流したらパシッと出てくれた。サイズは23cm程とそれほどではないが、オスのきれいなアマゴだった。今年はアマゴをあまり釣っていなかったので結構うれしかった。 流れの中央小さな落差があるが、その上でヒット。教科書通りに流し、出るべきポイントで出たといったところ。 サイズの割にスタイルがいい。マウスを載せるとアップになります。 5時間の釣行で3度の反応とはかつてないシビアさ。終了しようと思っていた矢先に4度目の反応。今回もしっかりキャッチ。18番アントが少ない反応ながらよかったようだ。しかしこのくらいシブイと18番のバーブレスはなかなかスリリングだ。16番くらいだとほとんど気にならないのだが。 魚の方だがこれが少し不思議な魚体で、釣れたときは一瞬鮎かと思うように背中がうぐいす色に見えたのと、写真のようにアマゴにはみえない。ヤマメの銀化したもの?イワナの稚魚?といっても18cmくらいはある。どちらかといえばイワナみたいなのだが、銀ピカのイワナっているんだっけ? そんなわけで久々の井川もかつてないシブさであった。しかしとにかく美形アマゴ含め2尾の釣果があったのでよしとした。帰りのMTBはアップダウンは多少あるものの、やはり気持ちよく走れた。尚、畑薙大吊り橋下の放水口から大量に水が出始め、バックウォーターに流れ込みだしたので、禁漁ギリギリで遡上が始まるかもしれない。でも今年はそっとしておいた方がいいかな。 |
いよいよ渓流シーズンも終盤に」さしかかってきた。今年もいつもの川、初めての川と愉しませてもらったが、お気に入りの早川水系では巡り合わせが悪かったこともあり、もう一つといった感じを抱いていた。そんなところにF氏から、いつもはエサ釣り中心の別の友人が野呂川をやってみたいという連絡があり、久々に上流部に入ることになった。 人気の高さから盛期は敬遠気味になってしまった野呂川であるが、9月に入ると平日はバスの出発時間も大分遅くなることで、釣りの出来る正味時間が少ないこともあり釣り人は少なくなる。今回も登山客を含めバスはかなり空いていた。9時に出発、しばらくしたところで我々ともう一組の釣り人は無理を言って途中下車させてもらった。(いつも出来るとは限らない)この区間は川までの落差もかなりあり、入渓点は十分な注意が必要なところばかりだが、今回我々が降りたところはその中でも比較的安全なルートだった。別の組は少し下流で下車したがリスクのあるルートだったと思われる。 今回の区間は初めて野呂川に来たとき以来だが、とにかく渓相の良さは格別だ。渓に降り立つと野呂川初挑戦のS氏(今回はエサ釣りを封印しルアーとテンカラのみ)が素早い支度で釣り始めた。(気持ちはよくわかる)こちらも準備が整い目の前のポイントにフライをキャスト。第一投目に反応あったがフッキングしなかった。入渓点なのでスレているようだ。再度フライを流すと再び反応したが今回もフッキングせず。しかし思わぬいきなりの反応に今日はいけるかもしれないと言う期待感が湧いてきた。 しかしその後はやはりそうは問屋が卸さず、なかなかヒットまで行かない。そんな中最初の1尾はやはりルアーマンF氏だった。サイズは22cm前後とやや小振りであった。その後ルアー、フライとも同サイズをアベレージに数尾がヒット。そんな中野呂川初挑戦のS氏に26cm程の良型がヒットした。この頃から反応が徐々に良くなってきた。大場所では複数の魚影が確認出来るようになってきた。 昼食を挟んだあとからは瀬でも反応が出始め、ほとんどのポイントからイワナが飛び出してくる状況になってきた。更にサイズも一回りアップし25cm前後がアベレージになってきた。帰りのバスの時間が刻々と迫ってくる中、久しぶりの反応の良さに中断するか迷うことしきり。結局フィッシャーマンは魚の魅力にはやはり勝てず、バスをあきらめ釣り上がることにした。(この時点で2時間の帰路を覚悟) その甲斐あってか、3人ともそれぞれ久しぶりに楽しい野呂川の釣りを愉しむことができた。でもくるたびに状況が変わるのが野呂川。今日は水量、水温、小雨が時折ぱらつく曇り空と条件が整ったこともあると思う。しかし魚達がしっかりと残っていたことがとてもうれしかった。今シーズンはもう1度来れたらいいが、いずれにしても来シーズンに十分な期待を抱かせる最終月の野呂川であった。帰路の2時間は疲れと足の痛みはあったが気分は良かった。 3度目のアタックでようやくフッキングした25cm すこし見にくくなってしまったが、 良く太った美形のイワナだった クリンとした目がかわいかったので、アップで撮らせてもらった。 小さくみえるがこれでもなかなかのサイズ。 腹がポッテリと膨らんでいる。ストマック採らせてもらいたかったが 持ってこなかったのであきらめた。 今日のアタリフライは黒のクイルボディパラシュート。#16くらいが反応 が良かった。 アントは不評だった。 以前ライズにはまった記憶のあるポイントであきらかにスレきっているよ うな出方をしていた25cm強のイワナ。いくつかのフライに反応だけはす るもののなかなかフッキングに至らず、最後は先日ヤマトイワナをヒット させたオリジナルテレストリアルパターンを流したら見事に食いついた。 スレた魚には見慣れないパターンは良く効くという話を実証することに なった。 |