2000年



8/9月

9月20日  忍野桂川  気温13度(朝)  晴れ 水温未計測
月中は記録的豪雨で全く釣りができなかったが,ここ数日の晴天にそろそろ水も落ち着いてきただろうと甘い期待を抱きつつ,いつもの早川を目指した。R52を進みながら,暗い中で目を凝らして富士川の様子をさぐってみると,なんとまだ濁流状態。早川の様子を気にしながら合流点に着いた。早川の様子をみると,かつて見たことのない水量で,しかも水は完全にカフェオレ状態だ。これは参った。しかし取水されている上流部は確認してみたいということで奈良田の近くまで車を走らせた。いつもはほとんど水のない中流域も川幅いっぱいに濁流が流れている。本流はダメそうなので支流をチェックしたが保川,雨畑,内河内,広河内とすべて濁流状態であった。

どうしたものかと思案した結果,南アルプス街道をとって返し,R52を横切り,R300を抜け,本栖湖畔をすぎればその先はR139なので忍野まで走ることにした。本栖湖畔で偶然に会社の上司とばったり。朝の富士をカメラに収めようとしているところだったが,この時点で朝の6:30。お互いに早起きの趣味である。

忍野ネット濃霧の中,忍野に着いたが,いつもの駐車場には車は2台だけ。やはり平日は空いているなどと思いながら支度をはじめた。しかしここで忍野用の柄の長いネットを持っていないことに気付いた。何とか細工をしようとコンビニでビニールテープを購入。枯れ枝にネットをくくりつけ,臨時の忍野ネットを作った。見た目はともかく,軽いし,用は足しそうなまずまずのものができた。入漁証を買って川辺に向かうと,なんといるいる。東電の吊り橋から自衛隊橋の間に,10人以上がすでにロッドを振っていた。やはりこの辺りの川はみんな同じ状況なので,ここに集まってしまったのかもしれない。多分上流,下流も同じであろうと思い,とりあえずライズのあるポイントへ入った。

前回の当たりフライで様子をみることにした。ライズはさかんにあるが確認できるのはニジマスでヤマメは底ににいて時折流下物を選んでは捕食しているようだった。とりあえずニジマス狙いでキャストすると早速くわえてくれたが,渓のくせであわせが早すぎて寄せる途中でばれてしまった。前半このパタ忍野ニジマスーンのバラシをなんと4回もやってしまった。どうもへたくそだ。

しかし少し要領をを思いだした頃,ようやく臨時に作った即席忍野ネットを使うことができた。前回同様,小型のニジマスである。今日はライズがとぎれずにぽつぽつとずっと続いたので,つい熱くなり,同じポイントに長居してしまった。フライはやはりユスリカのフローティングピューパパターンとオリーブサイドのDDパターンにしか興味を示さなかった。ユスリカパターンは他のパターンでは全くダメだった理由が,捕食物をみたらよくわかった。結果としては前半のバラシが響いて3尾とややさみしい感じもしたが,ライズを狙って釣る楽しさを味わえたことと急遽きたのでフライの準備が十分でなかったことを考えれば,よしと言える。忍野は今年は最後になりそうだ。


9月05日  野呂川(上流部)  気温未計測  雨 水温12度!
夏休み最後の釣行は,久しぶりの野呂川(上流部)となった。しかし,昨日は須玉にいたので我ながらあきれる気もする。
さてここはというと,友人のルアーマンF氏のホームグラウンドなので,当然今回も二人で入ることになった。ここは南アルプスの登山のベースになっている関係で上流部へ向かうにはバスを利用するのだが,8月まではシーズンということで朝6時台に始発があったが、9月に入り平日は9時が始発となってしまった。従って,帰りの最終バスに乗るためには2時半位までしか渓にたっていることができない。正味釣りになるのは4〜5時間とかなり短い。遠方から日帰りでの平日釣行はためらうところだ。

そんなこともあってか,9時のバスには釣り人は我々二人だけ、登山客も4、5人と盛期からは考えられない状態だった。北沢の出会いまで15分。バスを降りると沢をくだり本流へと向かう。途中の落ち込みで25cm程はあろうかと思える魚影を確認。こちらの沢にもまだ魚が残っている。期待できるかもしれない。風が強いのが気になるが,天候はしぶしぶと小雨が振ったり止んだりのグッドコンディションである。本流に着いたところで水温を確認すると,
なんと12度!,昨日の冷たい雨で一気に下がってしまったようだ。活性が落ちているかもしれない不安がよぎる。

野呂川イワナ北沢との出会いから釣り上がるのははじめてだったが,広河原からの渓相に比べ比較的穏やかでフライにはうってつけの流れが続く。しかし反応は全くない。小さなポイントもくまなくといった感じでフライを投げ込んでいると,20分ほどたったところではじめての反応。それほど水深の無い小さなポイントだったがしっかりとフライをくわえてくれたのは,17cm程のイワナだった。測線をまたいで朱点があるので,ヤマトとのハイブリッドと思われるきれいな魚体であった。

しかし全体的には水温のせいか反応は鈍く,F氏のルアーには全く反応がみられない。しかしその後,比較的大きめのプールや落ち込みではフライへのアタックがみられるようになってきた。しかしフッキングには至らないしルアーには相変わらずの状況が続く。

4時間ほど釣り上がったが時折反応はあるもののどうしてもフッキングできない。腕も悪いとは思うがルアーへの反応からすればやはり本調子とはいえないのだろう。そのうち,バスに乗るためには多分ここまでといっていた堰堤がみえてきたところで,その前にあるプールでライズを発見。そっと近づき様子をみていると,開きの部分でライズを繰り返すイワナが確認できた。サイズはそれほど無いが最後のチャンスかもしれない。F氏が譲ってくれたので堰堤を攻めてみるようにすすめて、自分はライズに専念することにした。パラシュートアントをキャスト。ドラッグフリー状態で上手く流れ,ライズポイントにかかるとバシッと出た。すかさず合わせたがなんと空振り。少しインターバルをとり再キャストしたが反応がない。フライを替えキャスト。今回は着水と同時に出たがこれもはずれ。ティペットとフライサイズを落とし再びキャスト。開きのところでまた反応したが今回もフッキングせず。なんてことだ。さすがにこれだけ攻めると魚も警戒する。とうとう岩影に身を潜めてしまった。くやしいの一言。

そうこうしているうちにF氏が戻ってきた。堰堤で20cm前後を2匹ヒットさせたようで,ボウズは免れたようだ。しかしやはり急激な水温の低下は魚の行動に影響する。魚影はあるので良い日にあたればまだ十分に楽しめそうではある。しかし正味の釣り時間が少なすぎるのでこのまま静かに禁漁を迎えるのかもしれない。ただし土日祭日は6時50分のバスがまだ走っているので,集中するのかもしれない。尚,帰りのバスは座れなかった。
もう1度いけたらなあと思ってしまう,消化不良の1日でもあった。


9月04日  川俣川(須玉川)  気温20度  晴れのち曇り 水温未計測
遅くなった夏休み。元々今年の夏休みには千曲方面へ行こうと思っていたので,情報を集めていたところ南相木辺りにまだ魚影が残っているという記事をみかけ(ただしエサ釣りなのでそのまま参考にはできないが),ネットで様子をお聞きしたところ,実際は厳しそうとのことだった。変わりに山梨の別の川を紹介していただいた。須玉の上流部にある川俣川というなかなか人気のある渓でした。先月別の用事で近くまで行ってはいたが、高速のインターからこんなに近いところにこんなに素晴らしい流れがあるなんて驚きです。
川俣川
教えてもらった入渓点から川に降り立つと,川幅いっぱいの水量に驚く。渇水のひどい川ばかりやっていたので余計に感じるのかもしれない。
コケむした角の取れた岩が,流れの歴史を感じさせる。小さな落差の続く好渓である。木々が覆い被さるポイントも多いので,ショートロッドがよさそうだ。今日はOVISの7’3。ちょっと長いがアクションはOK。

早速釣りはじめたが,木々を避けてのキャストなので、サイドキャスト,タワーキャストと駆使しながら釣り上がる。どこから魚が出てもおかしくないようなポイントの連続なのに出ない。走る魚影も確認できない。おかしいぞ,先行者は考えられない。前の日に雨が降っての増水なのか?などといろいろ勘ぐってしまう。しばらく上がると左岸に看板が。どうやら頭上の山の上はゴルフ場らしい。

この辺りから反応が出始める。しかし小さい。誤ってフックアップしてしまった川俣アマゴは体に似合わず美形だったので思わずシャッターを押してしまった。とても元気なアマゴ川俣アマゴであった。このあとかなり良型のアタックがあったがフッキングせず。惜しいことをした。

上流部で流れが2つに分岐する。川俣橋という橋がみえたのでここまでとした。明日も釣行予定があるので少し早いが終了とした。渓相,水量などからして盛期にはかなり楽しそうな渓でした。来シーズンは良い時期に1度きたい。

PS.川俣橋から道を歩けると思ったら,全くお門違いでした。
結局川通しで戻ることになりました。ああしんどかった。


8月30日  忍野桂川  気温24度  晴れ 水温未計測
約1年振りの忍野釣行。NET上での楽しそうな忍野談義に久しぶりに挑戦してみたくなった。ここは魚影も濃く,水温の安定したきれいな流れが,日本では数少ないサイトフィッシングを可能にしている。しかし、人気も半端ではないので休日ともなれば多くの釣り人が訪れるので魚達はスレきっていて,FF自体はとてもシビアだ。そんなわけで昨年もあまり良い結果は残していない。まだまだ忍野の釣りが解っていないということである。それでも来てみたくなるのは,こんなに熱くなってしまう川はそうないからともいえる。

前置きが長くなってしまったが,そんなわけで暗いうちに家を出発,朝マズメを狙うつもりでいたが,事故渋滞に捕まってしまいタイムロス。急遽高速利用に切り替えたが到着は7時過ぎとなってしまった。遊漁証を買い「鱒の家」裏の駐車場に入る。釣り人らしき車が1台だけ止まっていた。さすがにこの時期の平日となると釣り人は少ないようだ。今日はゆったりとやれそうな気分。そそくさと着替えを済ませ,東電の吊り橋付近へ向かった。

茂平橋から吊り橋までの間には釣り人はいない。出会いの下辺りには水草の影で時折ライズするヤマメが見える。しばらくみていたが何かを選んで捕食しているようで,ライズはまばらだ。型はよさそうだがここは先に進むことにした。S字の辺りに2人程釣り人の姿がみえたので手前の木と木の間から川を覗くと,ニジマスとヤマメが数匹さかんにライズを繰り返している。サイズはそれほど大きくはないがなんとかなりそうだ。ただしキャストはやや難儀しそうだ。

ライズをみながら捕食しているものを確認しようとしたがよくわからない。この時期はオリーブサイドかアカマダラが中心という情報をいただいていたので注意してみたが,それらしきハッチはみられない。DDの流下も確認できない。よくみるとユスリカが多くでている。ユスリカのフローティングピューパで様子をみることにした。ライズの上流に何とかキャスト,魚の頭上を流れるが無視されてしまった。ピューパパターンもいくつかあったのでチェンジしながら様子をみる。3つ目のパターンを同じようにライズの上流にキャスト。ドラッグフリーでマスの鼻先まで流れて行くと,ヤマメがゆっくりとくわえた。
ヒット!本日の初物はライズをとったヤマメ(22cm)。にわか作りの伸縮ネットでなんとかすくえた。捕食物を確かめたかったが水面が低く断念。

忍野レインボウCDC使用のパターンだったので同タイプの予備に付け替えて次のライズを狙う。先ほどと同様にドラッグフリーを心がけながらキャストする。アドバイスを受けていたが,ほんとうに少しでもドラッグがかかっていると無視される。マスたちはセレクティブでなにを食べているのかわからないのでヒットパターンを続けて流すとくわえないまでも必ず反応する。他のパターンは色違いも含め見事に無視された。同じパターンでも#20〜24以外は反応しなかった。この後同じ場所でレインボウを2匹釣ることができた。ライズをとれたのはここまでで、10時を廻るとライズは散発となりシビアな時間が過ぎる。

場所を移動しながらライズをさがす。自衛隊橋下の堰堤まで下がったが,橋のすぐ上流側と堰堤の手前に合わせて4人の釣り人。堰堤手前の流れにライズがみられこれを狙っているようだが,見えている魚はかなりサイズが小さい。今日はせっかく空いているのであまり近くでロッドを出すのも気が引ける。ということで引き返してテニスコート裏に入った。一番奥の落ち込み下で二人のフライマンがキャストを繰り返しているがヒットはないようだ。手前の流れをみると20cm位のヤマメとかなり大きなニジマス(美形)が確認できた。本日のヒットパターンは使える状態にないので他のパターンでしばらくがんばったがヒットしなかった。

午後になり,江戸屋釣り堀の横に移動。なんと誰もいない。流れは浮遊物がありけしてきれいとは言えないが,魚はいる。ただし大半がレインボウである。ドライは反応しないのでニンフに変更。マスの鼻先に送り込み少しアクションをくわえると食いついてきた。サイズは25cmほど。60cmクラスもいるが
こちらは全く反応しない。対岸の岸際すれすれにフライを落とすとブラウンが出た。しかし合わせに失敗しバラしてしまった。残念。このポイントではニンフのサイトフィッシングで計5匹(すべてニジマス)。夕刻に用事があるため,本日はここで終了。久しぶりなのと私の忍野での技量からすれば上等といえる。次回はもう少し勉強が必要だ。でも楽しかった。


本日の当たりフライはハックルストークボディのCDCユスリカピューパ(フローティング)でした。

ヒットサイズは#20,#24までは反応をみせてくれましたが#18のものは無視されました。
ティペットは8X,S字手前はバックがとりにくいのでリーダーは15Ftに押さえたせいでドラッグフリーにできる距離がなかなかかせげなかった。


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