2000年
7月
自分でも呆れてしまうが,4回連続の早川本流となってしまった。前回は良型に出会えず消化不良の感も否めなかったが,今回は数日前の大雨による増水に期待し、あえて早川に決めてみた。 同じことを考える釣り人は必ずいるし、日曜日ということもあり,早めに家を出た。早川沿いの南アルプス街道に4時少しまわったところで入ったが,前方を釣り人らしき車が2台走っている。静岡ナンバーなのでもしかしたら当ページを見てくれている人かもしれないと思い,後ろについて走行する。雨畑川,保川と過ぎるが止まる気配が無い。どうやら野呂川を目指しているようだ。西山温泉下で私はストップ。今日はここから釣り上がろうと決めていたので車を脇に寄せ支度をはじめた。 水量は予想に反して少ない。どうやら先日の大雨はこの辺りに影響しなかったようだ。厳しそうな予感がする。支度を終えて川に降り立つ。減水してはいるものの,この辺りは水量がありどうしても期待してしまう。若干の濁りがあるが,このすぐ上の支流との合流点にあるホテル群からの排水によるものらしい。川自体は大物を期待させる渓相なのだが期待に反し反応は全くない。また前日の土曜日に入ったと見られる足跡が多数あり、プレッシャーも高いのかもしれない。 いずれにしても,支流との合流点(ホテル下)まで1回の反応もなく,この後も期待できなさそうな予感がしてくる。こうなると小型でもいいから反応して欲しいと思うのは釣り人の嵯峨かもしれない。というわけでこの後は小さなポイントも見逃すことなく丹念に釣り上がっていった。そのかいあってかチビアマゴが各所で反応してくれるようになった。しかし透明度は高い上,水量が少ないため走られるケースも多く,シビアさは半端でない。リーダーを16フィートから17フィート程にして,水際から最低7〜10m以上離れしかも静かにかつ低姿勢というこれ以上ないほどの気遣いで釣り始めたらようやくヒット。やはりかなりのプレッシャーがあるようだ。 写真のポイントも同様にかなり離れた所からキャスト。ラインが少し水に載る程度にし,リーダーだけが水面にあるように注意したところ、すぐに反応が出た。フッキングしたのはやや良型のアマゴで22cm程あった。腹がパンパンで丸々していた。ストマックチェックするとやはりアリ,羽アリがびっしりであった。この後も同じポイントで幅広チビアマゴを追加した。反応はまだあったがチビ主体となってきたので上に向かうことにした。しかし上記のような釣り方だと,取り込みに注意すればポイントが必要以上に荒れないものだとあらためて感じたし、今後の参考にもなった。 サイズは小さいが,オレンジの斑点があまりに綺麗だったのでカメラに収めた。水面が反射して上手くとれなかったが,斑点の綺麗さだけはわかる。こんなサイズが3尾ほどフッキングして少しだけ楽しませてくれた。 その後は増水時のポイントを集中的に攻めるも,全く反応が無くなった。2〜3時間程行ったところで,幅1m程の小さな落ち込みが目に入った。落ち込みは小さいが水深が少しある。先程と同様に10mほど離れて#16のパラシュートアントを期待しないでキャストするとすぐに反応が出た。ヒットしたがなかなか良型のようだ。慎重に寄せてランディング。幅広の綺麗なオスのアマゴであった。 こんなサイズが出るとは思えない程のポイントだったので,写真を2,3枚撮った後,リリースを焦っている内になんとデジカメを水中に落としてしまった。すぐに拾って水切りを試みたが当然アウトである。ショックを感じつつも電源オフだったのでスマートメディアを急いで抜いて水気をとる。写真だけは何とか助かったような気がする。(淡い期待) 帰宅して早速チェックしたが、写真だけは助かった。おかげでこうしてアップする事ができた。本体はやはりダメそうだが媒体が水に強かったのは発見であった。 サイズはそこそこだが見事な魚体である。口も大きく風格すら感じるほどの美形であった。カメラは水没したがこの1匹に救われた感じがする。他も本流らしく丸々太った魚体ばかりで,渇水のシビアな条件の中としては上出来と思いたい。 PS.以前ルアーマンのF氏が良型の入れ食いにあったポイントには60cm近いイワナはじめビッグフィッシュがかなりいるようだが、その情報をくれた人は体高10cmを越すイワナをキャッチ&ノーリリースしてきたようであった。強制はもちろんできませんが,是非リリースをお願いしたいと思います。1度リリースすると魚に愛情を感じますよ。今回カメラのこともありリリースに手間取ってしまったので,魚が自分で泳ぎ出すまで2分近く水の中で体を支えていました。’ごめんな’といいながら。 |
前回の釣果に気をよくし,3週連続の早川本流となってしまった。しかし今月はすでに1000km以上走ったことになる。愛車もメンテナンスの時期だが自分も合わせて必要かもしれない。さすがに最近ちょっとばて気味である。 雑誌の力はあなどれず、現地に5時半に着いたにもかかわらず、主な入渓点には全て車か人影があった。前回のポイントはあきらめて西山温泉まで戻り入渓できそうなところを探すが,このあたりは限られているのでなかなかない。一旦さらに下の西山発電所までもどり川の様子を見ながら走る。本流は先週に比べかなり減水している。この発電所から西山温泉あたりまでがそれでも水量があるほうで,今日はこの区間しかない。入渓点を見つけるがテンカラ師がすでに入っていた。仕方ないのでさらに上流へ走る。道路脇に広いスペースのあるところにきたので車を止めておりられそうか確認。藪が激しく最近人が通った気配がないがなんとか降りられた。 水量は無いが何とか川の様相は保っているのでとにかく始めることにした。前回の釣りで羽アリしか食べていなかったのを思いだし、#16のアントパターンで釣り始めた。すぐに反応があり15cm弱のチビアマゴがかかった。その後もちょっとしたポイントでは確実にアタックがあるもののすべて同サイズのチビアマゴのみ。良型は全く顔をみせなかったが魚影はかなり濃い。来年以降が楽しみだ。しかし今年はというと、まとまった雨がくるまでしばらく厳しそうだ。次はやはり野呂川になってしまうのかな。 ハッチは全くといっていいほど無いが,早朝モンカゲのダンが目の前に跳んできた。ノーマルモードで接写したので呆けてしまったが,大きいがきれいなカゲロウである。 |
前回の本流でアマゴは確認できたものの,良型はルアーにしか反応せず悔しい思いをしたので、雪辱とばかりに再び本流に立ってしまった。二日前に友人のルアーマンが二人で釣り上がりアマゴ1尾にイワナ8尾という報告のあったやや上流に入ることにした。先日の台風による大雨の影響はほとんどなく,水量的には下限といったところだった。透明度も高く,これ以上減水するとかなり厳しい。 今回の入渓ポイントは人気も高くエサ釣り師も多く入る所なので,魚影については友人情報を信じるしかない。 そんな訳で,平日といえど先行者ありは厳しいので,3時に家を出て現地に6時前に到着。入渓口は見落としやすく大分先まで走ってしまいタイムロスをしてしまったがなんとかトップで入ることができた。 今日はロングリーダーが必須とふんで,LL用のニューロッドを試すことにした。いつも小渓が多いのでLLは慣れていないが練習も兼ねてとにかくやってみることにした。風は無風に近いが曇っていることと,気温が18度と低めだったのでスタート時は快適であった。 河原に降り立ちロッドを振ってみる。リーダーはいきなりあまり長くても持て余しそうなので,全長16ft程度に押さえた。ターンオーバーもなんとかなってなかなか具合がいい。早速釣り開始。川幅がかなりあるのでポイントまで歩く距離が長い。水量はいつもより多少多めのようではあるが透明度も高く,あまり近寄ってのキャストは気付かれる可能性がたかそうなので、姿勢を低くしながらのロングキャストとなる。 最初のポイントで流れの筋にフライを乗せると,2m程流れたところでいきなり反応した。ドラッグがかかりはじめたところだったのでフッキングせず。サイズはそれほどでもなかったが、はじめてすぐの反応だったのでとりたかったが残念。その後しばらくの間,あまり良いポイントがなく反応もないまま1時間ほど釣り上がった。そのうち少しポイントといえる流れが続きはじめる。 左のポイントの右からの小さな流れ込みにフライを乗せて流すと,左手の岩に流れがぶつかるところでバシッと出た。引きが強い。まずまずの型のようだ。慎重に寄せてタモに納める。体高のある見事な本流アマゴに感激する。24cmのオレンジのヒレがピンピンした美形である。ご覧の透明度なのと水深もさほど無いのでロングキャスト,ロングリーダーがものをいった。 フライは#16のエルクヘアーカディス。 それにしてもこの肩のの張りはは見事です。 稚魚放流されたものか,ほとんどネイティブといっても良い魚体です。 このあたりからここぞというポイントでは魚影が確認できるようになってきた。ただし、魚がいるところと全くみえないところがはっきりしている。かなり注意深く近づくようにしているのだが澄み切った水はキャストするラインで気配を感じさせてしまうようだ。かなり厳しい。それでも比較的水深のあるポイントで単発のライズがあったので期待しながらキャストすると,先ほどと同サイズのアマゴがヒット。フライを替えてみたが反応がないので再びエルクヘアーに戻したらいきなりヒットした。今回も尾鰭の見事なアマゴであった。どうみてもネイティブといった感じで美しい。先ほどのより少しスリムではあるが25cmあった。砲弾型のこちらも美形なり。 ライズしていたので一応ストマックをとってみたが、ご覧のように羽アリが数匹のみで,ハッチもなくなった本流が夏モードに入ったことを知らせてくれる。空腹だったんだろうなあ。 今回の典型的なポイントパターン。流れが岸にぶつかるところに似たようなポイントが作られているが,どこもあまり水深がなく透明度が高いので,開きでは小型が時折アタックしてくる程度で厳しい。流れ込みの白泡の切れ目から筋に乗せるか,そのすぐ脇の白泡との境のどちらかがアタックのあるポイントであった。ここでは白泡のすぐ左の境目にフライを落とすと,中央の白く見える石の右まで流れたところで出た。23cmと3匹の中では小さいがパーマークも鮮やかなこちらも負けず劣らずの美形だった。 友人の結果とはうらはらにアマゴばかりになってしまったが,私としては上出来であった。最低この水量が保てれば十分釣りになる。 最後に,こんな広い本流でとうとう最後まで貸しきりとなってしまったのは,贅沢この上なし。また来よう。 |
写真はみんなF氏の釣果。くやし〜い! |
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