絵師紹介

橋本周延(揚州周延             
天保9(1838)〜明治45(1912)
周延は国周の門人で、橋本直義といい、揚洲と号した。彼は幕府の御家人
であったため、徳川大奥の風俗などの作が知られている。
美人画を非常に得意とし、明治風俗画で多くの佳作を残している。
その中でも特に素晴らしいものは、彼の代表作の一つである36枚の揃物
 「真美人」であり、彫摺もよく彼の一生の傑作と呼ばれている。
その他、子供絵、歴史画、役者絵、挿絵などの作があり、数少ないすぐれた
 明治浮世絵師の中では屈指の人であった。
 明治十五年の絵画共進会に出品して褒状を受けている。
−真美人−
周延の36枚揃の美人画で、一枚に一人ずつ各階級の美人の風俗が描かれている。
明治30年〜31年の刊行で、奉書を用紙に用い、彫摺も極めて優れた作品である。
周延の一生の傑作といえる作品集です。



鳥居清忠(鳥居言人)
明治33(1900)〜昭和51(1978)
清忠は、父7代目清忠を継承して8代目を名乗り、鳥居家の専業歌舞伎絵の
仕事をすると共に、鏑木清方の門下として、言人と号した昭和4年の頃伊東
深水、小早川清、山川秀峰らに伍して、美人版画に一家の風格を立てて絵画
界に臨まれた。
繊巧麗婉、女性の容質と装姿美を描現されたのであるが、さすがに家元300
年の伝統に生きる人らしく、その特色には現代性志向のうちにも江戸の調べ
があったと言えよう。
昭和27年の日展に美人画(髪)を出品、入選する。
-おんな十二題-
師鏑木清方の奥行きの深い気品美と、清忠氏が目標とした4代鳥居清長の清新な流動美が
渾然一体となって受け継がれ、それが清忠氏の画才によって、一層充実感をもって広がった
作品集です。