喘息の発作の程度と対処法
喘息発作のサイン
1.喘鳴(ゼ一ゼー、ヒューヒュー)があるか
2.息を吐く時間の方が、息を吸う時間より長いか(呼気延長)
3,肩で息をしているか(肩呼吸)
4.喉の下が息を吸うときに凹んでいないか(陥没呼吸)
5.小鼻がピクピクしていないか(鼻翼呼吸)
6.苦しくて横になれないか(起座呼吸)
7.唇や爪の色が紫色でないか(チアノーゼ)
8.呼びかけに対する反応はしっかりしているか(意識障害の有無)
呼吸の状態 | 遊び | 睡眠 | 機嫌(会話) | 食事 | |
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小発作 | 軽い喘鳴がある 軽い陥没呼吸を伴うこともある |
普通 | 普通 | 普通(普通に会話する | 普通 |
中発作 | 明らかな喘鳴と陥没呼吸を認め呼吸困難がある | やや困難 | 時々、目を覚ます | やや不良(話しかければ返事をする | やや不良 |
大発作 | 著明な喘鳴、呼吸困難、起座呼吸を呈し、時にチアノーゼを認める | 不能、またはそれに近い状態 | 不能、またはそれに近い状態 | 不良(話しかけても返事ができない) | 不良、またはそれに近い状態 |
(注意)
1.発作の程度は主に呼吸の状態で判定し、他の項目は参考事項とする。
2.呼吸音減弱、意識障害(興奮、意識低下、疼痛に対する反応の減弱等)は危険な徴候である。
大発作を起こした場合は緊急な治療が必要ですから直ちに病院へ行くべきです。治療が遅れると生命に危険があります。
小発作・中発作の場合も発作止めの吸入薬を使って改善すればいいですがしない場合は直ちに受診しましょう。特に中発作の場合放置すると大発作をおこすので点滴などの治療が必要です。
家庭でできる対処法(小発作の場合)
体を横にして寝かせると苦しくなることが多いので、座らせるか、背中にフトンを入れて上体を高い体勢にします。水分も取れるようであれば取らせてかまいません。軽く咳をして痰がでる様なら痰をだしてあげてください。
できれば腹式呼吸でゆっくり深呼吸し呼吸を整えます。小さい子供は腹式呼吸ができないので背中や腰をさすって呼吸を整えさせます。
発作の原因が空気中のもの(ハウスダスト等)と考えられる場合は窓を開けて空気を入れ替えるか別の部屋に連れて行き新鮮な空気をすうようにします。
上記の方法でも収まらない場合にはすぐに病院を受診するようにしましょう。
小児気管支喘息の治療・管理ガイドライン2002
その他注意点
お風呂に入る場合
元気もあり食欲もある小発作程度なら入っても大丈夫ですが、体が温まると発作がひどくなることがあるので短い時間で体の汚れをさっと落とす程度にしまょう。
ピーナッツやチョコレートは粘膜の腫れる物質が入っているため喘息発作時は厳禁です。