'03.10.21 作成
気がつきゃあなたにハマりまくり?!
都市対抗野球 静岡二次予選
at 静岡草薙球場 6月26日(Sun)
第 一 章 初めて見るクセに、この盛り上がりは一体何?
ホントにねぇ・・・。確かにこの日はあのチーム目当てで行った事には間違いないんですが・・・。まさかここまでになるとは、新静岡センターで天神屋のお弁当を買っているときには思いもよらなかったっス(苦笑)。
あのチーム・・・・・・そう、ヤオハンジャパンです。
地元なくせに見ようとしなかったのには、いろいろと深〜いワケがあったんですが・・・。
今年に入って、やたらと周りから「ヤオハンはいいよ」と言われるようになったんでねぇ・・・。M.Kさんと一緒に見に行ってまいりました。
草薙球場へはJR静岡駅から歩いて5〜6分の所にある『静岡鉄道』と言う私鉄(新静岡センターの地下と、新静岡駅がつながっています)で行けます。総合運動場前駅で下車して、そこから歩いて5〜6分ですかねぇ(そんなにかからないかな?)。結構わかりやすい球場ですね。プロも公式戦で使ったりするので、綺麗で見やすいです。
第一試合は本日のメイン、ヤオハンジャパンVS関東自動車工業。私達は当然の如く、ヤオハンジャパン側(1塁側)のベンチ上に陣取りました。
この日まで私ゃ、ヤオハンの選手をほとんど知らなかったんです。唯一知っていたのは、大西くんと永吉くんのみで・・・。でも、名前だけしか知らなかったですから、顔なんて全然分かるわきゃないよ状態でした。
幸い、ヤオハンの練習時間中だったので、パンフを見ながら、まずは大西くんと永吉くんをCHECK!「おぉ! いい男」(^^;)。続いて目に入ったのが小柄なキャッチャーさん。きびきびとした動きがいいじゃないか・・・なんてよぉ〜く見たら、こりゃまたいい男(笑・・・それしかないのか、お前には(^^;))。思わず「グーですよ!」などと大声で叫ぶ春駒(^^;)(注:この頃は、『春駒晃之助』というPNを使用しておりました)。
試合前から異様に盛り上がってしまった私達(・・・春駒だけという話もちらほら(笑))をよそに、定刻通りプレイボール・・・。
第 二 章 君は“花咲かじいさん”を知っているか?
初回、ヤオハンは、大西くんのタイムリーや羽山さんの2ランで先制。3回には羽山さんの2打席連続のホームランを含む5連打で一挙5点を挙げ、投げても、先発の田中くんが、2回に2点を取られたものの、丁寧に低目をつく打たせてとるピッチングで、関自打線を抑えていたので、「よぉっしゃ、このまま行きゃあドームは目の前だ!」と思い始めた6回の裏・・・。あの音楽が聞こえてきました。そう、関自名物(?!)“花咲かじいさん”が・・・。
“花咲かじいさん”とは、関自のチアリーダーさん4人一組で、“花咲かじいさん”のメロディーに併せて踊る応援のことです。知り合いの方から「関東自工の“花咲かじいさん”は妙だ」と聞いてはいたんですが・・・。ホントに妙(^^;)。あの妙さはちょっと口では表現しづらい(^^;)。どうしても知りたい方は、春駒が踊って差し上げます(笑)。あれを仕事中に考えているのかと思うと・・・笑えるわ、結構(苦笑)。
あまりの妙さに呆気にとられてしまったのか、ヤオハンが突如崩れだしました。
始まりはキャプテン・市野さんのエラー。なんでもないショートゴロだと思ったんですが、それをトンネル(T-T)。それで気落ちしたのか、田中くんがポカポカと打たれ始め・・・無念の降板。「まだ行ける」と思ったんですが・・・。マウンドを降りるときのあの悔しそうな表情は、今でも忘れられません。
一旦乗せてしまった関自打線の勢いは、2番手・大饗くんでも止まらず(1アウトも取れんかったもんなぁ(-_-;))、3番手に出てきた飯島くんが何とか抑えて終わらないかと思った6回の攻撃が終わりました。
恐るべし“花咲かじいさん”・・・。
第 三 章 せっかくだから、お泊まりは新高輪で(笑)
あっという間に2点差に詰め寄られたんですが、そこは打撃好調のヤオハン! 4番の中山恵一さんのホームランなどで4点を加え、一気に勝負を決めました。
最終回、関自にまた“花咲かじいさん”を踊られ(^^;)、2点を取られましたが、大量得点がモノをいって、ヤオハンがドームへ王手をかけました。
勝利の瞬間のヤオハンベンチは、まるで代表の座を射止めたかのような喜びようで、そりゃあもう凄かった(^^;)。まぁ、私も人のことは言えなかったですけど(^^;)。
ヤオハンの出待ちをしに選手通用口に行ったんですが、そこでも盛り上がりまくり(^^;)。関係者はもちろんのこと、選手達も「ドーム行きは決まった」みたいな表情をしてましたからね(^^;)。私までそんな錯覚に陥りましたよ(苦笑・・・思わず田中くんに「ドームで頑張ってくださいね」なんて言っちゃいましたし(^^;))。
次の試合で、ヤマハが河合に勝ってくれないと行けないんですから、ドームへは(-_-;)。
そうそう。7回に4点を挙げた時点でヤオハンの勝利を何とな〜くですが確信した私達は、「今頃マネージャーさん、ホテルに予約入れてるんじゃないか」なんて話をしだしたんですね。そこで「何処に泊まるか?」という話になりまして・・・(余計なお世話だよなぁ、今思うと(^^;))。冗談のつもりで「“せっかくだから”って新高輪プリンス辺りにするんじゃない?」って言ってた筈なのに・・・ねぇKさん(^^;)。
第 四 章 「もうこの後は監督と心中です」
前の試合でヤオハンが勝ってしまった以上、河合も、昨年の第一代表のメンツにかけても負けるわけにはいきませんし、ヤマハも、初日のヤオハン、そして前日の関自に快勝して、2年振りのドームへ王手をかけているとはいえ、もしここで負ければ、ヤオハン、河合、そしてヤマハの三つ巴戦に持ち込まれてしまうので、こちらも負けるわけにはいきません。
そんな意地と意地とのぶつかり合い・・・ヤマハ・田中くん、河合・野末さん、両エースの先発で幕を開けました。
先制したのは河合。3回表、3番・長谷部くんの2ランでした。
前日まで絶好調だったヤマハ打線も、野末さんの円熟味のあるピッチングにハマリまくり。2回の1アウト1,2塁、5回の1アウト2,3塁のチャンスも、らしくない攻撃で潰してしまう有様。6回裏に、最近すっかり主軸になった野沢さんの2ランでゲームは振り出しに戻ったものの、野沢さんを打ち崩せそうかというとそういう兆しは全く見えずで・・・。
「こりゃ、もしかすると・・・」と思い始めた8回表。河合は盛さんのレフト前タイムリー、そしてヤマハの2番手・安部くんのワイルドピッチで2点を加え、さらに9回にも清水さんのタイムリーでダメ押し。
ヤマハも9回、代打の後藤さんが一発を打ったものの、時すでに遅し。
エースの意地が勝った河合が勝利を収め、ヤオハン・河合・ヤマハの再リーグ戦へと突入することになりました。
あ、この章のタイトルにもなったセリフは、野末さんが新聞のインタビューに答えたお言葉です。
第 五 章 そして、彼らは・・・
前の試合ですっかりヤオハンにハマった私達。「こうなったら胴上げ見たいよね」と言うわけで、アルプススタンドですっかりくつろいでらっしゃるヤオハンの面々とともにヤマハ側に座って、ヤオハンの為(苦笑)にヤマハの応援をしておりました。
前日までの圧倒的な強さで勝ち抜いてきたヤマハだったので、「まぁ、河合にも勝つだろう。ヤオハンのドーム行きも約束されたもの」(苦笑・・・いつもながら、失礼極まりない(^^;))と安心してみていたら・・・。野末さんを打てない、打てない(-_-;)。いや、打てないと言うか、肝心な所であと一本が出ない(T-T)。
見ているヤオハンナインも溜め息つきまくりで。何てったって“他力本願”ですから、ヤマハが勝ってくれないことには、さっきの大喜びもどっかへ行ってしまいますからねぇ。選手の何人かは、ヤマハが配っていた采配振りながら応援してましたっけ。
6回裏、野末さんが2ランを打って同点になったときの彼らの喜びようは凄まじいものがありまして(笑)、特にO西くんは、ブルペンで投球練習をしているヤマハの投手にわざわざ教えてやるほど喜んでおりました(笑)。
そんなんですから、“河合が勝利をおさめた”ショックはかなり大きかったようで、選手のほとんどが視線を下に向け、引きつった表情で球場を後にしていきました。
選手達の中でも特にショックを隠しえなかった状態だったのがO西くんで、首をがくーんとうなだれ、一番最後をゆーっくりゆーっくり歩いてきまして・・・。「明日頑張ってくださいね」と声を掛けたら、「あ・・・、はい・・・」とこれまた力のない返事を返してくれました(全く・・・“見て分かるくん”だよなぁ(^^;))。
翌日から再リーグ戦になりましたが、その初日、河合に競り勝ったヤオハンは、晴れて代表としてドーム初出場を果たしたわけです。
ハマりついで(笑)に春駒は、7/20、沼津市役所前で行われたヤオハンの激励会にも行ってまいりました。
連日、暑い中で練習しているせいか、皆さん真っ黒に日焼けした姿で会場に現れました。
都市対抗用に新調したんだろうと思われる、ヤオハングリーンにイエローのラインが入ったユニフォームをお披露目(前のユニフォームよりはいいかも・・・)。
挨拶をされた岡嶋監督が、感極まって言葉を詰まらせると言うちょっと感動的なシーンもありました。
ヤオハンて・・・実にハマりがいのあるチームです(笑・・・どんなんや、それは(^^;))。もっと前から応援してればよかったと、今更ながら後悔の嵐(T-T)。それくらい、いい試合を見せてくれるんだ、このチームは。一見の価値はあると思いますよ、マジで。
(1994.8.21 発行 Vol.9.5 掲載)
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