'03.07.06 作成(随時更新予定)
東京スポニチ大会レポート
日産自動車 VS ヤオハンジャパン
at 川崎球場 3月9日 (Thu)
だいたい、何が楽しくてAM5:00起きなんぞせにゃイカンのだ?? 普段でも、そんなに早く起きたことがないと言うのに(-_-;)。あれだけ公言した以上、いかにゃあアカンか・・・トホホ(;_;)。
しかし、そんな村井の救いは天気がいい事と、Tさん、Mさん、Sさんに逢える事。Tさんとは約1年半ぶりの再会、Mさん、Sさんとは初対面・・・。無事に逢えるかちょっぴり不安だけど楽しみだわ〜なんて思いながら、朝の凛とした空気の中、AM7:00発のこだまへ乗り込んだ。大本命のいる川崎球場へ向かうため・・・。
川崎球場へ行くのは7年振りの事。さすが7年も経つと街並みはすっかり変わる。
AM8:10頃ついたものの、以前Sさんから送っていただいた川崎駅周辺の地図を家に忘れてくると言う“お約束”のような大ボケをかました村井は、案の定地下街で迷い、やっとの思いで着いたときにはすでに1回裏、日産の攻撃中だった。
そこには・・・、「多少は覚悟していたけど、しょっぱなからこうなるか?!」と言う展開が目の前に広がっている。日産の選手が塁を埋めていて、そしてそのマウンド上には背番号17が・・・。
「一体何がどうした??」・・・・・・あまりに朝が早すぎて、お脳が正常に作動していないのか状況が飲み込めない。
「とにかく座ろう」・・・・・・視線はマウンド上へ向けながら、いつもの如く、ヤオハン側に陣取った。
2アウト満塁・・・・・・。どうやら、ヒットとフォアボール、そしてデットボールで招いたピンチらしい。日産からヤジが飛ぶ「コントロールないよ、このピッチャー」。そんな事はない!! 彼はコントロールが心情のピッチャーなんだから!・・・とはいうものの、今日はちょっと様子が違う。ボールとストライクがはっきりしているように思える。迎えるバッターは黒須さん。日産側に座っているオヤジが大声でヤジる「いやな予感がするぞぉ〜」。私もかなりするけど(-_-;)。
『ガキッ』・・・鈍い音を立てて打球はふらっと一塁に上がった。「よっしゃ、打ち取った!」私でさえそう思った矢先・・・オヤジの予感が的中(ToT)。
羽山さんが打球を追いきれないと判断したのか、突然身をかわして大曽根くんに任せた。任された大曽根くんも、まさか羽山さんが引くとは思っていなかったらしく(確かに・・・誰だって思わんよな(-_-;))、立ち止まったその間に・・・打球はポトンと落ちた。
結局“エラー”ではなく“ヒット”にはなったけど・・・、何とも・・・な点の献上の仕方だこと(-_-;)。
場慣れしている日産は効率よく、そして着実に得点を重ねる。いつもだったらヤオハンだって負けず劣らずな試合展開が出来るハズなのに、全くらしくない。“初出場の壁”ってやつですかね?
なんでもオープン戦から絶不調。6戦中、勝てたのは神奈川大戦のみで、残りの社会人相手にはボロボロだったらしい。
自慢の打撃のほうも今日はからっきし。まぁ、「試してみたい」と岡嶋監督が仰っていた若手達を使っているから無理はないのかなぁ・・・とも思う。
その代わりと言ってはなんだけど、守備はなかなかGood。特に外野。
レフトを守っていた2年目の上田くん。私はさりげなく「辻くん(NTT信越)と双子なんじゃないか?」と睨んでいたりする(爆)。ちなみに、上田くんには実際に双子の弟さんがいるんだそうな。それにしても、何ちゅーマイナーな取り合わせなんだろうか?(^^;) ンなこたぁどうだっていいんだが・・・。
ルーキーの去年はオープン戦でも使ってもらってなかったような状況だったのに、いきなりスタメンとはねぇ・・・。名前を聞いてびっくりしやしたゼ。上田くんもそれに答えるように、好守(4回のダイビングキャッチはお見事!)、好打(なかなか長打力アリ!)を連発。何でも、前出の弟さん(富士大に在学中、とのこと)と「今年は二人で50ホーマー打とう」と年の初めに誓い合ったのだそうな。お姉さんは密かに君の事をPushしているからね〜(^-^)/~~。とっても嬉しいよ(^o^)/。
それから、センターの三代川くん。去年まで君臨していた大西くん(現中日)の大穴を埋めようと必死なのが、こちらにも痛いほど伝わってくる。8回だったか、センターへの大きなあたりをフェンスにぶつかりながらNiceキャッチ! しかし、暫くピクリとも動かなくて・・・。担架まで出てきたのでえれぇ心配したら、なんと、立ち上がって最後まで守り通してしまった(^^;)。おかげで『ヤオハンはサイボーグの集団かもしれない』と言う話で盛り上がったわ(苦笑)。多分、三代川くんには『大西だったらな・・・』と言われたくない意地があるんだと思う・・・折角巡ってきたチャンスだからね。これで打つほうがついてきたら、きっと誰も『大西だったらな・・・』なんていわなくなると思う。『三代川じゃなきゃダメなんだ』って言われるようになるまで頑張って。応援してくれる三代川ギャル(笑)がいるんだから。
内野も1回の守備以外はまあまあなもの。市野さんもオープン戦で1試合3失策したらしいので心配していたけど、この日は無難にこなしていたのでホッ。何より嬉しかったのは、ケガで出遅れていた永吉くんが元気にショートを守っていたこと。右手はもう大丈夫そうで・・・ホントよかった。何てったって永吉くんはヤオハンの“元気の素”だからね。
さて、問題の投手陣について・・・というよりは、背番号17こと田中聡くんのことについて。
田中くんが先発だろう・・・と言うことは、ヤオハンのスポニチ出場が決まったときに何となく予想していた。・・・なんて言うと「ほぉ」って感心されそうだけど、去年の都市対抗予選で急成長した田中くんは、いまや自他共に認めるエース様。ヤオハンの晴れの舞台(?!)に彼を持ってくることぐらいは、誰だって想像のつくことだったりする。
田中くんには、去年の都市対抗の初戦の“栄冠”を他チームのエース(野末さん)に持っていかれてしまったと言う『屈辱』がある。それだからこそ余計に、この大会に対する思い入れが強かったようだ。“今度こそ自分の手で・・・”みたいな。
さっきも触れたように、この日の田中くんは確かにコントロールが悪かった。唸るほどの速球を持っていないコントロールピッチャーが、その“武器”を失えば・・・。出てくる答えは『簡単に読まれる&持っていかれる』。
最初の2点・・・本来ならば“打ち取っている”訳だから責められない。落胆の度合いがどれだけのものだったかも容易に想像がつくし・・・。でもね・・・その状態までに持っていったのは、田中くん自身だ。ホンモノのエース様なら、あそこから踏ん張らにゃアカンのやない?と思うけどな。まぁ、そんなこたぁ、本人が一番よく分かってると思うけどね。
故にあとの7点は弁解の余地なし。だいたい2アウトからフォアボールを出すこと自体イカンわな。守ってるほうもリズム悪くなるし。
田中くんの途中降板を見るのはこれで2度目。あんな悔しそうな表情はもう2度と見たくないと思ってたのになぁ(-_-;)。
田中くんが3ランとソロを喰らった時点で、正直「終わったな」と思った。「帰ろうかな」ともマジで思った。しかし、まだTさんやMさんにお逢いしてないじゃないか! 辺りをきょろきょろ見回すと・・・「あっ!!」Tさんを発見! 「お久し振り〜」再会を喜ぶ2人。「あっちで見てる」というTさんに誘われてバックネット裏へ向かうとMさんが・・・。「はじめまして」の挨拶もそこそこに一緒に観戦し始める。
実は・・・。村井はTさん、Mさんとお逢いする前、たまたま球場で知り合ったエリカちゃんという女の子と一緒に遊びながら試合を見ていた。「親子だと思ったから声を掛けなかった」のだとTさんに言われ、「あぁそうか・・・。私にもこれくらいのトシの娘がいてもおかしくはないんだなぁ・・・」と妙に感慨にむせんでしまった(苦笑)。
子供好きのTさんが、エリカちゃんを膝に乗せていろんなチームのヒットコールを歌う。その歌に合わせるかのように、ヤオハンもヒットがつながりだした。やっとちょっとだけど“らしく”なってきたじゃない・・・とほくそ笑む村井(笑)。
徐々に点差が詰まってきた・・・。2番手・飯島くんも好投している・・・「もしかしたら・・・」。3点差に迫った時、そんな淡い期待もほんのちょっとだが抱いた。しかしそれは、日産・早川君の2ランによって脆くも崩れ去った。
「一回に10点も取られて、コールド負けするよりはマシよ」Tさんは慰めて(?!)くれた。
試合後、恒例となりつつある出待ちする。もっとショックを受けてるかなぁと思いきや、意外にサバサバしたもので、活躍した若手達(三代川くんとか・・・)辺りには笑顔も見られた。しかし、永吉くんが表情をあまり変えずに「情けないワ・・・」といったその一言に、選手達のホントの気持ちが見えたような気がした。
田中くんは出てくるなり記者らしき皆さんに囲まれ、コメントを求められていた。
『まだ自分には甘さがあった。試合をブチ壊してしまったのは自分です』記者たちにはそう語ったようだ。近くにいたけど、私には聞こえなかった・・・というか、そんな敗戦の談話なんか聞きたくなかった。気丈に淡々とコメントする田中くん。その瞳には涙がうっすらと・・・浮かんでなかったっスよ(笑)。
それが終わってから、私は声を掛けた。いつもと同じように「こんにちは」と挨拶してくれたのが辛かった。
(1995.4.28 発行 Vol.15 掲載)
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