(介護相談のページ)
 

 このページは当事業所で多く受け付けられた介護に関するご相談を中心に掲載しております。
 この他にご質問などございましたら、当事業所宛にメールをお送りくださるか、介護職員にお寄せください。

 現在、父親(75歳)が骨折して入院中です。退院した場合、家の中でねたきりの生活になりますが、介護保険の手続きはどのようにしたら良いでしょうか?ベッドや車いすを借りてホームヘルパーにも訪問してもらいたいと思っています。
 
高齢者の骨折は、脳血管疾患についで寝たきりの原因になっています。ご本人・ご家族にとって介護の必要な状態は、生活の大きな変化になると思われます。介護保険は、65歳以上の高齢者が必要になった時(または40歳以上の方が特定の疾患が原因で介護が必要になった時)にサービスを利用できます。
まず、町役場健康福祉課へ「介護保険のサービスを利用したい」という申請を出します65歳以上の方は、お手元に届いているピンク色の『介護保険証』と認印をお持ちになってください。申請の際に、氏名・生年月日・住所・電話番号・6ヶ月以内の入院の有無・入院先・入院期間・生活状態の調査の際立ち会う家族の連絡先・主治医名を記入していただきます。現在入院中の場合には、申請は退院の日が決まってからの受付けになります。
また、実際のサービスは本人と家族だけでその内容について考えたり、サービス事業者との調整をとるのは大変なことです。介護保険では『介護支援専門員(ケアマネジャー)』の活用を勧めています。ケアマネジャーは、ご本人や家族の方の生活における現在の問題や将来的な問題について対策を共に考え、実際のサービスに結びつくように各サービス事業者との連絡調整・保険の管理などを行います。
 ケアマネジャーの利用料金は、本人負担のかからないように配慮されています。いろいろなサービスが必要と考えられる場合、退院の決まる前から対応を考えたり準備をしていくと安心感につながります。お近くの在宅介護支援センターにご相談ください。こうした手続やサービスについて説明したり、ケアマネジャーの紹介やその他の利用できるサービスについても一緒に考えていく窓口です。

 家で祖母(83歳)の介護をしていますが、車いすを使っているので病院へ行くのに困っています。何か病院への送り迎えのサービスがありますか?
介護保険を利用して、ヘルパーに車への乗り降りを介助してもらう方法がありますので、担当のケアマネジャーにご相談ください。
介護保険を利用していない方で、町の外出支援事業の対象になる場合や、それ以外に介護タクシーなどもあります。また蒲原町社会福祉協議会では、賛助会員(2口)で車いすをご利用の方を対象として、庵原郡内の病院への通院や施設への送迎を車いす専用リフト車両で行っています。在宅介護支援センターにご相談ください
 

 健康でまだ介護保険の対象にはならないのですが、母(78歳)は家の中に閉じこもって日中はずっとテレビを見て過ごしています。訪ねてくる親しい友達もいません。痴呆になってしまったりねたきりになってしまわないか心配です。何か良い方法はありませんか?
高齢になってから新しい環境や新しい人間関係を作っていくのは、なかなか難しいですね。しかし家の中に閉じこもってしまうことは、ご心配のとおり刺激も無く運動量も減り、将来的にも不安です。出来るだけ生活している地域の中で人間件関係を作っていくと、比較的溶け込みやすいと思います。地域の老人会へ参加してみたり、寿大学などに通うのも良いと思います。また、地域によっては(神沢・堀川・新諏訪・諏訪町など)そこに住む人同士が声を掛け合って集う機会『ふれあい いきいきサロン』を行っています。町の保健センターでも町内4箇所の会場で月に2回、健康体操などを行う『お達者会』を開催しています。
 本人の負担にならない程度に、家族の方が応援してあげてこのような会に送り出していけると良いですね。地域の民生委員さんや在宅介護支援センターにご相談ください。お誘いに伺います。
 その他、家の中でも高齢だからと家事などの作業を全て家族がしてしまうのではなく、多少時間はかかっても本人の出来る仕事をまかせ、家庭の中での役割をもってもらうと生活に張りが出て介護の予防になると思います。

 父(82歳)は介護保険で介護度2と認定されましたが、生活のほとんどを介護する必要があります。もう少しサービスを使いたいと思うのですが、既に限度額いっぱいに使っています。このような場合にはどうしたらよいのでしょうか?
介護保険は、認定期間が6ヶ月から2年の間で定められています。これは介護を必要とする方の状態の変化に応じて、適正な介護度を出していくためのものです。ただし、その期間の途中で急激に状態が変化して必要とされるサービスが増えたり、場合によってはご質問のように限度額をオーバーしてしまうこともあります。
 限度額を超えてしまうと、超えた分のサービスを全て自己負担でまかなわなければならず、長期に及んでは大変なことです。このような場合認定期間の途中でも『区分変更』の申請を出し、もう一度適正な介護度の見直しができます。担当のケアマネジャーや在宅介護支援センターにご相談ください。
 また適正な介護度を出してもらうためにも、認定調査の際にありのままの生活状態・介護の様子をお話ください。そしてかかりつけの医師とも定期的な受診や生活面でお困りになっていることを相談しておくと、的確な意見書がいただけると思います。

 母(81歳)は、最近痴呆症状がひどく、「財布を盗まれた」とか「家に帰りたい」と言って、たびたび困らせます。どのように対処したら良いのでしょうか?
ご家族がこうした状態になられると、周りの方達もその言動に生活が振り回され、大変お困りになると思います。またそういったご苦労はなかなか直接関係する方以外に理解してもらえず、つらい思いをされることが多いですね。しっかりしていた自分の親などがおかしなことを言ったりするのを受け入れるのは、大変だと思います。しかしご本人もこれまで生活してきたうえでの自尊心があり「しっかりしてよ」としかられたり、簡単に言動を否定されると更に関係を悪くしてしまう場合があります。頭から否定せずに、よく話を聞いてあげ、一緒に探したり家の周りを散歩したりして落ち着かせてあげましょう。
 さらに、こうした症状があらわれた時には、まず医療機関に受診して他の病気が原因として隠れている場合もありますので、鑑別の診断をしてもらいましょう。その上で症状や進行を抑えるような治療をすることもあります。そして、できるだけ介護をされる方1人で問題を抱えずに関係する親族の方達と介護について話し合ったり、通所(デイサービスやデイケア)・短期入所(ショートステイ)などサービスを利用するのも大切です。介護にあたる方が体力的にも精神的にも追い詰められることなく、余裕を持って対応できるような環境作りが必要です。
 またこうした悩みを共に持つもの同士で情報交換をしたり、悩みや愚痴を話し合う機会を持つのも、長い介護の中で、時には助けになります。蒲原町社会福祉協議会では、『在宅介護者のつどい』を年3回開催しています。ぜひご参加ください。