7/Nov/2006 追加
8/Nov/2006 微修正、少々追加
13/Nov/2006 単電源用回路追加、加筆
JR2AVW
RIAA フォノ・イコライザ・アンプ
RIAA フォノ・イコライザ・アンプのシミュレーションと製作(おまけ編)
500円で買ったONKYOのダイレクトドライブ・フルオート・レコードプレーヤーを生かすため
RIAA フォノイコライザアンプをCircuitMakerでシミュレーションし、実際に作ってみました。
シミュレーション結果では40Hzから30kHzまでで、+/−2dB以内程度になってますが、
正直、聴いてもRIAA偏差はわかりません。Hi.
イコライザ・アンプの回路図です。
回路図ではオペアンプが741ですが、製作は4558Dを使いました。
電源はダイソーの9V電池2本でソニーのラジカセからはずした2回路スイッチで電源オンオフです。
カートリッジがオーディオテクニカのAT-14Saを付けたので、入力は2.5[mV]として計算しました。
そのときの出力は1[kHz]で154[mV]の設計です。154/1.77[mVrms]でゲインは87倍です。
ということで、約38[dB]になります。負荷はハイインピーダンスの50kオームを想定してます。
回路図上でー9Vが+Vになってますが、これは誤りです。(手抜きで直さなかっただけです)
ーVが正しいです。
実際に製作したものが、これです。
秋月電子の基板に手持ち部品で作ったので、抵抗に2分の1ワットなんて大きなものを、
使ったりしてます。本当は全て8分の1ワットで大丈夫です。
コンデンサも有り合わせなので、直並列したりしたものも有ります。
まあ、5000pFが4700pFでも聴感上はわからないと思います。
ピンボケになってしまいましたが、実際は左右2ch必要ですから、両チャンネル分です。
基板の上下がほぼ対称になっているのが分かると思います。
ケースはちゃんと作ってなくて、HDDが入っていたダンボール箱です。Hi.
でもこれで半年以上使ってます。
ついでのついで?ですが、完成直後(まだボンドが乾いてない)の
バックロードホーン・スピーカーの写真も1枚だけ公開しておきます。
中学生にはホーン部分(前部と後部の2箇所)の傾斜切り出しは見ていても大変でした。
もうひとつ追加しておきます。
こちらは9V単電源式イコライザ・アンプの回路図です。
こちらも実は同時にシミュレーションで検討していた回路です。
E-12系列の部品で検討したので、こちらだとそのままずばりの定数の部品が手に入ります。
反転増幅なので注意してください。
見かけ上のグラウンド電位を中点4.5Vにしてオペアンプをだまし?ます。
100kオーム2個で分圧して、プラス側入力が4.5Vになるとマイナス入力も4.5Vの電位になるので、
見かけ上+4.5Vとー4.5Vの電源がつながっているように動きます。
(+−入力が同電位になるのをバーチャル・ショートと言いますが、現実は少々の電位差が生じます。)
ただし、信号がないときでも入出力には4.5Vが出てしまうのでダイレクト・カップリングは
使えません。パワーアンプを壊します。それで、かならず両方共直流カットのC結合にしてください。
4558Dなどはレールトゥレールではないのでフルスイングでも+−3V程度だと思います。
(レールトゥレール:ほぼ電源電圧まで信号をスイングできるオペアンプです)
欠点として、フォルテッシモのときのダイナミックレンジが小さくなります。
ものの本によるとフォノ・イコライザの入力マージンは100mV程度確保するようなので、
(オーディオアンプ設計 奥澤煕おくざわひろし著:誠文堂新光社刊 御免なさい。タイトル間違ってるかも)
実製作版よりゲインは1小さい(製作版はG=1+(Rf/Ri)、こちらはG=Rf/Ri)のゲインです)
1kHzで152mV出力ですが、こちらはゲイン86倍で100mV入ると8.6Vです。
完全に歪んでしまいます。+−9Vならなんとかぎりぎりです。(現実は測ったことがないので
100mVまであるかわかりませんが)
それでも、9V乾電池1本で簡単にレコードを聴いてみるには充分かもしれません。
13.8Vなどの安定化電源を使えば十分実用になると思います。
いまだに持っているパイオニアのレコードプレーヤー「XL1550」とデノンのPMA-390MK-IVがあるので、
チェックレコードで比較すれば分かるのでしょうが、同じ部屋に置けるほど、広くないのでちょっと出来ません。
XL1550はパイオニア初のクオーツロックPLLのDDプレーヤーです。説明書もまだ持ってます。
でもこれ、初期不良で3回修理、4回目は向こうから交換しますと言って来た、
いわくつきのPLLを、積んでるプレーヤーです。その後20数年故障はストロボライト不点灯だけです。
秋葉原へ行ってXL-1550と山水のAU-607を買い、両手に持って、三島駅から自宅まで40分以上歩いて
持って帰ったおぼえがあります。電車代で帰りのタクシー代がなかったので、30数キログラムを、
(梱包入れると40キロ越してたか?)今思うとよくたどり着いたと思い出します。Hi.
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