22/Nov/2006 新規
JR2AVW

UHF(430MHz帯)の自作品

430MHz帯用のブースター・アンプ

HF(短波)の製作ばかりやっていたように見えますが、実は430MHzや1200MHz
(これはトランスバータのキット)の製作やTH−41にSメーター回路追加など、
それに12エレメント程度の八木・宇田アンテナなどは、ほぼ毎週作っては壊しをやってたんです。
電波実験社の1200メガの本とかUS・CQ社だったかV・UHFハンドブックなどもよく買いました。
SSTVハンドブックもやはりUS・CQからだったでしょうか。これも読んでました。
どれも英語版といっても技術用語ばかりなので、逆に読み易かったんでしょう。
残念ながら全て、(今となっては後悔してます)廃棄してしまいました。TH−41も有りません。

1980年代なかば(たぶん?Hi.)にラ製(ラジオの製作)の記事を友人のUさん(JR2I**)が
見て、これ作りたいと言ったのが、きっかけで製作しました。
私の部屋でふたりで2台同時に作ったものです。
ですから、本人が捨てていなければ、同一ケースの同じものが、この世に2台存在します。


当時は仕事の関係で毎週のように秋葉原にパーツの買い出しに行っていたので、2台分
まとめてケースや部品を買って帰りました。
2台とも、ヒートシンクも内部の配置もプリント基板も同じです。


前面はシンプルです。電源スイッチオフで送受ともスルーになります。
背面はヒューズ付きDCケーブル、それにBNCとMで入力、アンテナにつなぎます。
背面にはレタリングしなかったので、入出力を間違えないようにするためです。


電力利得が430MHzで20dB以上もあるパワーIC(モジュール)でした。
当時のメーカー製のFMトランシ−バの終段に結構使われてたような気がします。

ブースター内部の様子

この時代はちゃーんと基板にレタリングシール貼ったり、パターン描いて、エッチングしてました。

M57704Mはシリコングリスを塗ってヒートシンクにじか付けです。
パワーモジュールの大きさ分ケースをくり抜いてあります。
RFCが2個、ボールペンの芯を使って巻いた空芯手巻きコイルです。
抵抗3個のPAD(アッテネータ)で入力200mWを100mWに落としてあります。
フェライトビーズが1個見えますが、友人はビーズを入れませんでした。
その結果、友人が組み立てたものは10W出力、私の作ったこれは16W出力でした。
それで、私のブースターは10Wでなく、50W以下として申請したため、当時の認定シールが
そのままアンテナ端子側に貼ってあると言う訳です。
今はこんなシールありませんね。今は移動する局の無線機は総務省の赤いシールです。

送受切り替えの、オムロンのシールドタイプの高周波リレーが2個(高かった覚えが)。
リレー部分にじか付けで、キャリコン(キャリアコントロール)のダイオードなどが載ってます。
まあ、キャリコン制御という人もいます。ついでだから、書くとAM変調、FM変調などと
言いますが、3つとも本来は誤りです。(コンは制御の略、Mはモジュレーション=変調の略だからです)
もちろんPCM変調も、同じことです。でも、あまり気にしなくていいです。
結構、慣用句みたいに使われていて、私もAM変調などと言う事ありますから。Hi.
多分、初めはAM変調器(AM モジュレータ)などの言葉から「器」が欠落または省略されて、
会話上言いやすいAM変調などになったのかなあ、などと想像してますが、ほんとのところは知りません。

出力マッチング部分


基板上の手前のトリマコンデンサにつながった、半月型の針金みたいなもの2本はコイルです。
錫メッキ線で自立です。(ジャンパー線では有りません)
集中定数回路と分布定数回路の境界に近いです。
この3部品でTマッチになって同軸へ出力されています。
ヒートシンク(放熱器)が大きいのでラグチューしてても、ほとんど熱くなりません。
16W出ても、今なら4級アマチュア無線技士の資格で使えます。Hi.


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