聖ロザリンド

この「聖ロザリンド」では人物同士の関係が希薄なので、人物関係図ではなく、「ロザリンドにまつわる事件簿」を作ってみました。

この事件簿だけ読むのは危険。漫画を読んだ人か、これから読むつもりの人だけ以下を読んでヨシ。

　「読んだら読め。読まないなら読むな」

で御願いします。文だけで読むと凄く残酷な感じが強まってる気がする。漫画で読むとそんなでもないんだけどね。

ロザの真似はせぬように気を付けて。

いや本当に真似しないでくださいね。

	死んだ人の名前	関係	事件の内容
１	メリィ・カンタベリィ	ロザのおばさん	遺言で「私が死んだらロザにあげる」とおばさんが書いていた時計を今すぐに欲しくなったロザが、おばさんの部屋のベランダに氷を置いたら、足の悪いメリィおばさんは躓いて滑ってベランダから落ちて死亡。金の置き時計はロザの物に。
２	ダリア・ブールボン	ロザのいとこ	ダリアの指輪が欲しくなったロザがダリアに「貸して」と言ったら、ダリアが「指輪に触らずに指輪をとれたらあげる」と言ったので、まずトリカブト（ダリアの父が栽培してる）でダリアに毒を盛る。苦しむダリアの指を噛み切って指輪を入手した後、ベランダから海へ突き落とす。
３	パティ・ブールボン	ダリアの母ミケーネの義姉	ダリアが死んで精神的に弱っているところに、ロザからダリアの死の真相を聴かされ、ダリアの指を見せられたので、ロザから逃げ回っている途中で木のつるに首が引っかかり宙吊りになる。それを見たロザは「わーい　ブランコ」とパティの足にぶら下がったのでパティは窒息死。
４	野良犬	野良犬	ロザの家のお手伝いさんのコティはピピという名の小鳥を飼っているのだが、ある日ピピが野良犬に食べられてしまう。ロザは、コティさんが死んだらピピをもらう約束をしていたので、野良犬に毒入りの肉を食べさせて殺し、腹を開いてピピの死体を取り出し、コティさんに「ピピを取り返したわ」と言って渡す。
５	ベン	浮浪少年	ロザの殺人を目撃していたベンは、ある夜ロザの部屋に忍び込む。ベンが「夜は眠らないで昼眠る」と言うと、露座は「まあ夜は眠るものなのにかわいそう」といってベンにママの睡眠薬を大量に飲ませる。目を開けたまま泡を吹いて死んでしまったベンに「のぞきみばかりしてるから目を開けて眠ってるのね！のぞきみできないようにしてあげる」と言って、ベンの目玉を手でくり抜く。その目玉は、ダリアの指と共に宝物箱の中にしまってある。
６	イリアス	ブルーボン家の近所の少年	イリアスに好意を持っていたロザは、同じくイリアスに好意をよせるマルガリータをライバル視する。ある日マルガリータの家にみんなで行きかくれんぼをすることになった。ロザが鬼でみんなを探している時に、焼却炉の中に隠れていたイリアスとマルガリータの会話を聞いてしまう。イリアスの「ロザよりマルガリータが好き」という発言で機嫌を悪くしたロザは、焼却炉に火をつけ戸を閉めて、二人を焼き殺してしまう。
７	マルガリータ	〃　少女
８	ヤング	アテネ警視庁の刑事	ロザを疑って尋問に訪れたが、ロザに誘導されて近くの砂山に連れて行かれる。砂に足をとられて　動けなくなっている内に、機械が作動し砂もろともセメントのミキサーに巻き込まれて死亡する。
９	ミケーネ	ロザの母アンリの妹	ロザの秘密を知ってしまい、ロザを生かしておくわけにはいかない、とロザと心中しようとしたが、運良くロザだけ助かり、ミケーネは死ぬ。
10	アンリ・ブルーボン	ダリアの父パティの妻ミケーネの兄	パティの形見のロケットをロザにねだられ「わたしが死んだらあげるよ」と言ってしまったが為に、ロザに命を狙われる。ロザが屋根にロウを塗ったのを知らずに屋根に登り、滑り落ちて死亡。
11	アルフレッド	ロザの家の執事	ずっとロザの秘密を知っていたアルフレッドは、ミケーネの果たせなかったことを果たそうと、ロザがベンからもらった（訳じゃないんだけど）コブラにロザを襲わせるが、あとちょっとのところでやっぱり出来ず、自分がコブラに噛まれて死ぬ。
12	サン＝マリノ修道院の修道女たち	全部で1８人	アルフレッドの死により（手紙で）ロザの秘密を知ったロザの父バーナードは、ロザを修道院に入れる。ロザは「ママに会いたい」とマリアさまにお願いし、人を助けて善い行いをしたら願いを叶えてもらえるかも！と思い立つ。そのころ院内では風邪がはやっていた。そこでロザは「強い薬だから」と聞かされていた青酸カリを、強い薬＝よく効く薬と思い、みんなの風邪を治してあげようと青酸カリを井戸に一瓶入れてしまう。翌日朝食時に井戸の水を飲んだシスターたちが、次々苦しみだし倒れていく。それを見たロザは、「マリア様のそばにおくってあげる」と言って１８人全員を十字架に釘で磔にする。
13	ばあさん	ジョンの母	シスターたちがみんないなくなってしまったので、修道院を出てふらふらしていたロザを保護したジョン一家。ばあさんはおじいさんを亡くしてから「早く天国に行きたい」が口癖で、それを聞いたロザはお世話になったお礼に、と車椅子に乗せたばあさんを湖に突き落とす。
14	ローザ	リザの母	ジョンの家を出てから行った公園でロザと知り合ったリザは、家にロザを招待する。「ママが忙しくて私の相手をしてくれない」と悲しむリザを見たロザリンドは、ローザが酒に酔って寝ている時にローザの首にバターを塗り、部屋にねずみを放ってローザの首を齧らせて殺してしまう。そしてリザが寝ている間に、ローザをリザの部屋の揺り椅子に座らせ「これでリザのママはどこにも行かないわよ」と寝ているリザに言い、リザの家を出る。
15	ベベ	ロザの母に似た婦人	ミケーネによく似たベベと、ロザと同じ年頃の娘を亡くしたベベは、街で知り合う。自分は病気でもう先は長くはないし、娘は亡くなったし、遊んでばかりいる夫ジョナサンに愛想を尽かしたベベが心中を決心し２人で薬を飲もうといって飲むが、ジョナサンは逃げ出す。ベベが最後の力を振り絞ってジョナサンの足を撃つ。ジョナサンもベベも動けなくなったところへ、ロザがガスを出し、火を投げ入れ爆発させる。 2人は死亡。
16	ミンナ	グレーテルの家の家政婦の娘	街でロザが転んで膝を擦りむいているのを見たグレーテルが、ロザを自分の家に連れて行く。家の人がいない間にミンナとグレーテルとロザ3人でふざけていて花瓶を割ってしまう。その破片でミンナが大怪我をし、それを見てパニックになったグレーテルに「輸血をすればいいんじゃない？」とロザが言うので、医者の娘であるグレーテル（10歳くらい）が輸血を試みることに。最初ロザからミンナへ輸血しようとしたが、ロザが自分の血液型など知らないと言うので、ミンナと同じ血液型のグレーテルからミンナへ輸血が決定。しかもロザが採血することになる。ロザはグレーテルから血を抜きまくり、すでに死亡しているミンナの口に、グレーテルの血を流し込む。
17	グレーテル	医者の娘
18	ローヤル夫人	金持ちの　　　おばさん	ロザが山道を歩いている時に出会う。夫人は娘たちと財産のことでもめているところで、ロザと過ごすうちにロザを気に入った夫人は、遺言を「私の全財産と小物入れ（ロザが欲しがっていたもの）をロザリンドに譲る」と書き直す。どうしても今すぐに小物入れが欲しくなったロザは、夫人が死ぬまで待ちきれない、と針で夫人の首を刺して殺してしまう。
19	ジュン	少女	ローヤル夫人にもらった（奪った）小物入れに入っていたお金でロンドンへ帰ろうとしたロザと、空港で出会う。ジュンもロンドンに行くところで、ロザの前でロンドン行きのチケットをちらつかせたので、ロザはそれが欲しくなる（ロザはミケーネが死んだことを知らず、母はロンドンに居ると思っている）。それを見て「わたしからとれたらチケットをあげる」とジュンは言ってしまう。ロザは、階段の手すりを滑って遊ぼう、とジュンを誘い、ジュンとロザは滑り始めるが、手すりの途中にある壁にはてすりの周りが穴になっていてジュンより体の小さいロザは潜り抜けて行けたが、ジュンは壁にぶつかってしまう。そして手すりから落ちて死ぬ（階段は凄く高くて長いらしい）。
20	ジム	銀行強盗犯	ロンドンの空港でロザを人質に取り、使われていない時計台に立てこもるが、早くママのところへ行きたいロザは、ジムを捕まえれば早く解放されると考え、ジムのマフラーと時計の歯車をロープで結びつけ、時計のスイッチを入れて歯車をまわす回す。ジムは機械に巻き込まれて死亡。
21	マギー	ロンドンのハサウェイ家の家政婦	今までミケーネが死んだことを知らされていなかったロザに、「ママは死んだの」と教えてしまった為、「したをきるのよ　うそをいえないように」と言って、マギーの舌を鋏で切ってしまう。マギーが死んだかどうかは不明。


kmn.4　わたなべまさこ「聖ロザリンド」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　発表年　’７３	KCﾌﾚﾝﾄﾞ　全１巻ホーム社漫画文庫　全１巻


怖いロザリンド	かわいいロザリンド
	絵は、遥ｃｐによる模写。