超!おは!よう!ございます。
9月6日の超早朝の午前5時20分です。
逆シックスナイン(69)の日ですね。
69(シックスナイン)は、お互いに向き合っている感じがして
いい感じですが
96(ナインシックス)は、背中合わせをしているみたいで寂しいですね。
ちなみに、9月6日は、9・6で「黒の日」なんだって。
黒の日って言われても困っちゃうね(笑)。
それからクロスワードの日。そして妹の日です。
もしかすると、今日の夕方〜夜〜深夜は
台風が、東海〜関東に上陸する可能性があるみたいですよ。
朝5時15分現在の予定ですと
99%以上の確率で上陸するかも?って言っています。
地域によっては、大雨&暴風が襲うかもしれません。
できれば日本列島を避けてくれればいいですね。
台風の進路の予定になっている地域の人は
気をつけましょう。
さっそく本題に入ります。
本当はね、9月6日は「妹の日」なので
妹の話を書こうかなって思ったのですが
話が長くなりそうなので、友達の話を書きたいと思います。
私は高校の時、野球部のマネージャーをしていましたが
水泳部にも所属していました。
その水泳部には、今でも仲良しの詩織がいました。
が、詩織とは最初は犬猿の仲だったんだよ。
って、今日は詩織の話では無いです。
水泳部に靖奈(やすな)っていう女の子がいました。
やすポン(康子)とは違います。
私が高校3年生の時に、遠い街から転校してきた女の子。
靖奈(やすな)は、水泳が凄い上手で、泳ぐのも速くて
水泳部には無くてはならない存在でしたが
闘争心丸出しで、いつでも誰かと競っているような
ピーンと張り詰めたような雰囲気の女の子でした。
私も詩織も、そして他の部員も
「凄いのが、やってきたぞ」っていう感じで
あまり歓迎ムードではありませんでしたが
水泳部の顧問の先生だけは
「凄い選手が入ってきたぞ」って、喜んでいました。
泳ぐために生まれてきたような、そんな女の子。
競争心と闘争心に満ち溢れていた女の子。
私や詩織が、どう頑張っても
靖奈(やすな)には勝てないの。
いつでも靖奈が一番。
そして一番になった靖奈が、私たちを見る目は
「どうせ、あなた達は、私には勝てないのよ。おととい来やがれ!」
みたいな目で、私たちを見下ろすような視線。
その靖奈の態度を見るたびに
私も詩織も、はらわたが煮えくり返る程ムカついていました(笑)。
高校3年の8月、大会の選手を選ぶための記録会の時
私は靖奈(やすな)と一緒に泳ぎました。
いつもだったら私より遥かに早い泳ぎの靖奈だったのに
この時は、私にやっと勝った!っていう感じ。
タッチの差でした。
負けた私は、悔しがっていたのですが
プールサイドを歩いていた靖奈が
いきなりプールサイドで倒れたの。
私が「やすなさん、大丈夫」って近づくと
「うん、大丈夫、ありがとう」って私の方を向いたのですが
靖奈の顔には、いつもの闘争心も競争心も
そして「陽子に勝った!」っていう優越感も満足感も無く
疲れきった顔をしていました。
いつもだったら、靖奈の顔を見ると
はらわたが煮えくり返る程ムカつくのに、
なぜかこの時は靖奈の顔を見ても
ムカつかなかったんです。
そしてなにより、靖奈の顔は「勝利した顔」じゃなかったの。
「私に勝って喜んでいる顔」「私に勝って優越感に浸っている顔」では無かったの。
フラフラ〜しながら起き上がると
「陽子ありがとう」って疲れたような顔をして
歩いていきました。
その日から2日経った時
私の教室に、靖奈(やすな)がぶらりと入ってきました。
(違うクラスなので)
私の席にまっすぐ近づいてくると
「陽子、後で話したい事がある。
放課後、時間を作ってくれない。お願い」
って、いつもの闘争心丸出しの靖奈らしくない口調で言うの。
私が「いいよ」って言うと
「ありがとう」って言って教室を出て行きました。
そして放課後、誰も居ない音楽室を利用して
靖奈とお話をしました。
いったい何の話なんだろう?ってドキドキしていました。
この場合のドキドキっていうのは
何かを期待してのドキドキじゃなくて
不安のドキドキだよ。
音楽室の机を真ん中にして両側にイスを置いて
喫茶店やレストランのように向かい合って座りました。
が、いつもは闘争心と競争心をむき出しの靖奈は
急にイスを私の横に持ってくると、
私の右横に並ぶように座るんです。
「何が始まるんだろう?」って思っていると
私の右手を握って来るのでビッ栗。
靖奈は、私の右手を握りながら
「陽子、私の話を聞いて」って真剣な顔。
靖奈は、こんな話をし始めたんです。
(靖奈の言った話は、その日の夜に日記に書いたので
100%正確じゃないけど、ほぼ正確だと思います)
「2日前の勝負、陽子の勝ちだよ。
タッチの差で私が勝ったけど
スタートで私がズルしたから。
私はフライングだったの。
だから陽子の勝ちなの。
完全に私の負け。
今まで私がいつも勝っていたけど
この辺が私の限界みたい。
でもいいの。陽子に負けて、かえってスッキリしたの。
幼稚園の頃から、無理矢理にスイミングクラブに通わされ
徹底的に鍛えられ、しごかれ、怒鳴られ、
好きなテレビも見ないで、友達とも遊ばずに
その時間を強制的にスイミングスクールに費やされてきたの。
泳ぐテクニックと、体力と、そして精神力の限界ギリギリのところを
よろよろしながら、やっとここまでやってきました。
でも、今日、今まで張り詰めていた糸がプッツンって切れたような
そんな感じ。
陽子に負けたからじゃないの。
自分に負けたから。
今まで親の言いなりにここまでやってきた。
親の強制的な命令でスイミングで水泳を学び
自分の人生も青春も捨て
親の命令でスイミングに打ち込んできたの。
いつも闘争心と競争心だけを持って
肉体と精神力の限界ギリギリのところを
ヨロヨロしながらここまでやってきて
私の青春も人生も全てを犠牲にしたこの水泳は
この私に何を与えてくれたんだろう?って思ったの。
親友もいない。趣味も無い。
大笑いし合える友達も居ない。
残ったのは、部屋に溢れるほどある水泳のトロフィーや賞状だけ。
私にとって大切なのは、水泳のタイムだけ。
こんな意味も無い自分が怖くなったの。
とにかく疲れた。とにかく虚しい。
そんな感じかな?
でも陽子は私と全然違う。
私よりも大人、そして私よりも立派。
今まではね、陽子に(水泳の)タイムで勝てば
私の方が立派!って思っていた。
私の方が大人!って思っていた。
でも違うんだよね。それが今になって分かったの。
陽子って、泳ぎでは私とほぼ互角の実力があるのに
決して威張らないし、決して得意にならない。
タイムにもこだわらない。
凄い実力があるのに、決して闘争心をむき出しにする事無く
優しい目で周りを見つめている。
水泳の実力が凄いあるのに、
友達がいっぱいいて、いつも友達と笑っている。
水泳の実力が凄いあるのに
自分の夢や希望を胸に抱いて
思い通りに生きている。
そんな陽子って、凄いなぁって。
私よりも何百倍も凄いなぁって。そう思ったの。
この激しい戦いの場にいるのに
陽子って、いつも明るくて無邪気だよね。
いつまでも無邪気でいること
自分の思い通りに生きる事って難しい。
それが陽子はできている。
凄い実力があるのに、それを自慢したり誇示する事無く
周りの人達を優しい目で見つめている。
それが、陽子が、学校の男の子や女の子に好かれる理由なんだね。
私ね、大会で優勝すれば、みんなに好かれると思っていたの。
素晴らしいタイム(記録)を出せば、みんなに好かれると思っていたの。
でも違った。その事に、いま気が付いた。
私ね、今までね、友達って
競い合う存在だと思っていたの。
友達って、表面的には仲良しの振りをしているけど
本心は競い合っている。って思っていたの。
でも、陽子にあって、それが違うって分かったの。
両親にも、そしてスイミングスクールの先生にも
幼稚園の頃から「相手には絶対に負けるな!」「相手に舐められるな!」
そういうことばかり教わってきたから。
そう信じて生きてきたから。
だから・・・・・・」
ここまで話して、いきなり泣き出しちゃった靖奈。
私に抱き付いて、泣きながら
「友情も、愛情も、何も知らないの。
戦って勝つことだけを学んできたの。
そんな私が情けないの」
今まで闘争心むき出しで私を見ていた靖奈が
私に抱き付いて泣いている。
高校3年生の女の子が
水泳部のチャンピオンが
私に抱き付いて泣いている。
先ほど靖奈が言った言葉
「今まで張り詰めていた糸がプッツンって切れたような、そんな感じ」
その言葉が私の頭の中に広がりました。
私に抱き付いて泣いている靖奈の姿を見ると
本当に今まで張り詰めていた緊張の糸が切れたような
そんな感じでした。
靖奈は、ただただ泣いていました。
私に抱き付いて泣いていました。
うーんと泣いて!
いっぱい泣いて!
思う存分に泣いて!
私は心の中でそう思いながら
靖奈を抱きしめていました。
約10分くらい、ずっと抱き締めていました。
そして私も靖奈も無言でした。
ただ靖奈の「う」っていう泣き声?と
鼻水をすする音だけが、音楽室に響いていました。
ゴメンね、今日は、いっぱい!いっぱい!長く!長く!更新を書いてきましたが
話が完結できませんでした。
完結させよう!って頑張っていましたが
今日も、長い更新を書いていて
もう時間も無くなっちゃったし、疲れちゃったので
(1時間20分以上も書いていたんだよ)
ゴメンね、続きは、また後日書きます。
台風の進路予定の地域に住まわれている方は
暴風雨に気を付けましょうね。
進路が反れて直撃しないとイイですけどね。
No.1768
07/09/06 (木) 午前 6:41:18