No.239 『メアリー・スチュアート』運営サークル 感想文
【運営担当 観劇の感想】
■メアリーを栗原小巻さん、エリザベスを樫山文枝さんという豪華な配役で、以前からとても楽しみにしていました。 しかし、今回も席が後ろになってしまい残念。それでも、後ろにも響く声と、しゃんと伸ばした姿勢の美しさは伝わってきました。
イングランドとスコットランドの歴史は現代でも、よく取り沙汰されていますが、血塗られた家族の争いや、人間くささがよく芝居の中に表れていました。 メアリーの人を引きつけてしまう魅力や、エリザベスの人心をうまく引きつけるための術などを二人がとても巧みに演じていて、 舞台背景はとても暗いのに、最後まで引きつけられました。しかし、内容をしっかり読み込まないと、セリフがとても早くて長いので、 よく理解できない人が多かったように思います。何か解説が入ればもっとわかりやすかったかもしれません。
(じゃがいも)
■今回の演劇は、栗原小巻さん、樫山文枝さんの二人の大女優さんをお迎えしてということで、とても楽しみにし、運営担当を張り切って申し込んだのですが、内容が理解しがたいほど難しく、何回もストーリーを読み直しながら、当時を楽しみにしておりました。
16世紀のイングランドの時代背景は王位を巡り大変なものだったと驚かされました。樫山文枝さんのエリザベスは、ハスキーな声であり、落ち着きの中に威厳のあるセリフ、そして衣裳も役柄にぴったりと、圧倒されました。 また、スチュアートの栗原小巻さんの余り変化のない舞台の幽閉生活の中でも、やはり女性としてのキリリとした気品と、美貌は流石。そして、 あの美声も、ある時は、低音で、そしてある時は、透き通る様な高音で、聞く人々を演劇の中に引き込む演技は、栗原さん以外はないと、感じ入りました。お二人を一度に目の前にできたことに本当に感激いたしました。
(やよい)
■小巻さんの衣裳デザインということで、とても興味がありました。エリザベスの権威の象徴の豪華なドレス、メアリーは清楚な細身のドレス、二人の立場の相違が表れていました。 断頭台のドレスには驚きました。解説には、赤はカトリックの色であり、血の色と見せないためとあり、納得しました。最後まで毅然としていたとのこと。
とかくお芝居の入口は物語の中へ入って行きにくいものがあります。幽閉された暗い舞台ということもあり、幕開けの小巻さんの低いセリフは聴き取り難く、 どんな展開になるか眠くなりそうと思いながら観ていましたが、二人の対面の場面ではメアリーがエリザベスに懇願するところから、決裂して処刑されるまでの凛とした態度に最後まで引き込まれました。とても良かった!! 事前の学習が必要だったと痛感しました。 暗転して装置の交換の時に流れた音楽もとても新鮮でした。
(ひばり)
■栗原小巻さんの第一声にびっくり。思っていたより低く、ずっしりとしていました。そこにはおそらくこのような深みのある舞台を続けていく気力、声や体力を維持する並々ならぬ努力があると思われました。
メアリーとエリザベスとの対話、樫山文枝さんとの共演ということで、お二人の台詞に聴き入りながら、想像力全開でした。テンポの良い音楽、台詞、動きのある作品も好きですが、今回のような台詞劇もすばらしいと思います。
(だぼはぜ)
■前列の正面という良い席で観ることができて、表情もよく見ることができました。時代背景がよく分かっていれば、もっとおもしろかったかと思いますが……それでも、グイグイと引き込まれて、あっという間の2時間45分でした。
衣裳のデザインは小巻さんと聞いていましたが、布地やレース選びをされ、王冠やネックレス、帽子なども手作りと後で知りました。演劇にかける情熱、計り知れないものなのだろうと、改めて思いました。そういうことも心して観なければ……と思っています。
(はぜどん)
■二人の女王を演じる栗原小巻さんと樫山文枝さんの熱演に感銘しました。
会員の皆さんも静かに鑑賞されていましたが、笑いのない内容なので、重たい雰囲気にも感じました。
(Denbo)