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No.238 『パパのデモクラシー』運営サークル 感想文


【運営担当 観劇の感想】

■東京ヴォードヴィルショーのコメディーということで、抱腹絶倒、笑いっぱなしの観劇になるかと思っていたのですが、いたって真面目なストーリー展開で、真剣に見入ってしまいました。
所々にギャグやドタバタを挟んではいるものの、それらは戦後の人々が背負った厳しい暮らし、労働争議、日本国憲法、民主主義……価値観の変化による混乱の様子を表現しているように感じられ、重くなりがちな部分で笑いを誘うことで、芝居全体が重くなり過ぎないようにするための良いアクセントになっていたと思います。
石井愃一さんが演じる神主と佐藤B作さんの演じる千代吉が、使従の関係から親子の関係になっていく、そこに至るまでの熱演が面白くもあり、切なくもあり、最後のセリフで感動。「パパのデモクラシー」というタイトルが腑に落ちました。
芝居を観て楽しんで、それで終わりではなく、観終わってからもいろいろと考えさせられる作品で、何年か先にもう一度観てみたいと思える例会でした。
(ミラクル&ベガ)

■戦後、明日食べる物もなく、住む家もなった人達が、軍国主義から民主主義に突然変わった、と言われ必死に生きる姿、普通の人々がそんな中でどの様に生きてきたか、おもしろ、おかしく、哀しく表現されていて、社会派喜劇に相応しい舞台だったと思います。
B作さんは、さすがです。いるだけで何か、おかしく、引き込まれました。
混乱した時代の中でも、自分の生きる道は、自分で切り開く逞しい人達。とても感動的でした。
(青い鳥)

■太平洋戦争後の日本の混乱した時代を、たくましく生き抜いた人達の悲哀が心に沁みました。
この時代に起きていること、例えば食糧難にもかかわらず下宿人を押し付けられるとか、ヤミで物を手に入れる、ひどいインフレ、それからストをマッカーサーが止める、なんて今の時代では全く起こり得ないことですよね。その中でなんとか生きていっているという人間って本当にたくましい。それを見事に演じたキャストの皆様もステキです。悪人なのに善人面したり、人に流されたりする人、実は強い人など、個性がよく出ていました。佐藤B作さんは特によく通る声で、復員兵の千代吉を見事に演じて、観ていてとても楽しかったです。
このお芝居で特に印象に残ったセリフが3つあります。へこんだ時に励ます言葉「あの空襲の時の辛さを思えば……」そうですね、東京はみんな焼けてしまったんですよね。それから「民主主義はある意味、軍国主義より解釈が難しい」本当にそうですよね。あと「カッコつけて頑張ったけど、結局ダメだったじゃないですか?」「それでもまたカッコつけて頑張るのよ」
(すうのいえ)