No.227『くにこ』運営サークル 感想文
【運営担当 観劇の感想】
■桃子チャンの演技最高でした。
皆様一人で何役もこなし、大変だったと思います。面白かったです。
人生の中でお芝居は、現実と違う世界に連れて行ってくれる楽しい時間です。
ありがとうございました。
(Yuri)
■テレビの2時間ドラマを観るような『くにこ』でした。物語作りの名手、向田さんの作家としての背景を、笑いを交えて描く。彼女は人並みはずれた好奇心、観察眼で家族、社会を見つめる。
「何にでも表と裏がある。善と悪も単純に割り切れるものは無い」
小さな布切れ(日常生活の小さなエピソード)を継ぎ合わせて着る物(一つのストーリー)に完成させる。向田ドラマの原点を解き明かすようなお芝居でした。
しかし面白おかしく2時間を楽しんだ後に何か心に残るものがあるかな(演劇を観るって、それで充分?それはテレビドラマを見れば良いんじゃない?)---熱演された役者さん達、ごめんなさいね。
(吉原工業)
■向田作品の雰囲気そのままに、テンポ良く小気味良い舞台でした。
「・・・と、○○が言う」という向田文体(?)が繰り返し登場する度に、ニヤニヤしてしまいました。漫才のような掛け合いが次から次へと続いていくのに、台詞の一つ一つが鮮明で転ぶことなく間も絶妙。さすが文学座だなあと思いました。
くにこがミシンを踏みながら、端切れを縫うように言葉を紡ぐのだと言うラストシーンが印象に残っています。才能溢れる彼女には凡人の想像も及ばない量の“端切れ”を見つけられるのでしょうが、作品にするまでには、相当の手間暇をかけるのですね。受け手にはさらりと出来たように見えるものにも、作り手の汗が込められているのだなと改めて感じたのでした。
(ミラクル&ベガ)
■2時間5分という時間が、あっという間に感じられたすばらしい舞台でした。主人公「くにこ」のめまぐるしい少女時代から、作家として活躍されるまでの歩みをとても、楽しく表現されていました。個性的な総勢28人の登場人物を、わずか9名の役者さんが、一人何役もテンポ良く、ユーモラスにこなされたのには、驚くばかりでした。そして、シンプルな舞台装置を、演じながら自ら動かし展開したり、映像や音楽で、時間の流れを表わしたりするなど、工夫されていてとても感動しました。
終演後の搬出作業のお手伝いもさせていただき、スタッフの皆さんのご苦労もよくわかりました。
次回も楽しみにしています。ありがとうございました。
(富良野)