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「アラビアのロレンス」inスクリーン

念願かなって「アラビアのロレンス」を映画館のスクリーンで観ることができました。
DVDをTVで観るのとはまた違った趣があって、非常に良かったです。
さて、ここではスクリーンで見て感じたことをつらつらと書いてみたいと思います。
■字幕と音■

私は映画についてそれ程詳しいわけではないので、他の映画だとどうなのか分かりませんが、
今回映画館で観て、DVDと結構違うな〜と感じたことがあります。
それは、字幕と音。

字幕翻訳を担当されていたのはDVDと同じ太田国夫氏でしたが、
ちょっとニュアンスが違うものから「ええ?」と思うようなものまでありました。
しかし、全体的に見て、劇場版の字幕の方が説明が分かりやすいような気がしました。
何故DVDを作成するのにあたって、あんなに変えてしまったのでしょうか。
あ、字幕は手書きのものでした。手書き大好きなので嬉しかった…

私が気になった字幕を少し。

◆ロレンスがガシムを助けに戻る場面でのアリのセリフ◆
「頑固者!英国人のバカ!」(DVDは「イギリス人!イギリス人!」)
…なんでこれ変えちゃったんでしょう。面白いのに(笑)。まあ、英語のセリフを忠実に訳すなら
DVD版のほうが正しいのでしょうが、個人的には劇場版の方が…。
子どものけんかかよ!と思うような言い方ですよね。人間くさくて好きです。

◆冒頭のロレンス追悼のシーンの軍医のセリフ◆
ベントリーが「恥知らずで自己顕示欲の強い男だったがね」といったあと、軍医が
「君の発言はおだやかじゃないね」(DVDは「今の言葉は聞き捨てならん」)
といった内容のことを言います。なんとなく劇場版の方が言い回しがやわらかい気が…

◆ネフド砂漠を評して◆
「太陽のかな床」(DVDでは「ここが一番熱い」)となってます。
↑こちらのほうが言葉として綺麗だなと。

◆運命など…◆
有名なセリフ「Nothing is written」を「運命など存在しない」と訳してありました。
DVDの「運命などない」もいいですが、こっちもいいな…

◆カレ谷でブライトンと会う前に歌う歌の歌詞◆
…の訳し方がちょっと違ってました。訳してない部分もありましたが、
「モンテカルロの賭博場」(DVDだと「モンテカルロ銀行」)の部分とか。

◆「エル・オレンス」◆
アリが「エル・オレンス」と呼ぶと、ロレンスが「敬称はいらない ロレンスでいい」といったこと
を言います。これだと、「エル」が敬称だということが良く分かると思うのですが、DVDだと
「エル はいらない ロレンスでいい」というような内容になってしまって、敬称だということが
よくわかりません。何で直してしまったんでしょう。

◆アレンビー初登場のシーン◆
アカバ攻略の後、少年を連れて英国司令部(カイロ)まで報告しにくるシーン。
アレンビーとの会話は「こんなシーンあったっけ?」と思ってしまうくらいまったく字幕が違って
いたと思います。「あなたは頭の良い方だ」(byロレンス)とか、「君の招待ということで
祝杯をあげよう」(うろおぼえ・byアレンビー)とか。地名かと思うのですが、初めて聞く固有名詞
がありました。どこだろ…

◆ファイサルの皮肉◆
…がDVD版よりわかりやすく、より強烈に訳されていると感じました。
DVD版はもうちょっとソフトだ(笑)

もちろん、DVD版の方がいいと思うところもありました。
「ロレンス」「オレンス」の使い分けだとか、細かい部分までけっこう字幕にしているところとか。
劇場版だと「アラブを愛する英国人」3人の名前が字幕になってないんです!
「ダウティ・スタンホープ・ゴードン」が。個人的にここは削って欲しくなかった。
いくら日本人にはなじみの無い名前でも。

次に音の話を。
音楽ではなく、音です。DVDだと、仕様なのかセリフの音量に対して音楽が大きすぎる気が
します。だから、セリフ部分に来ると音量を大きくし、音楽部分は小さくして聞いているのですが、
セリフも音楽も無い部分だと小さくしがちです。しかし、セリフや音楽の無いシーンでも、
「音」が入っているのです。風の音、いろんな足音、食べ物を食べる時の咀嚼の音、…
ファイサルのテントでコーランを読むシーンの直前に入る野営の風景の時に流れる、
アラビア語でのアザーン(礼拝への呼びかけ)?かコーランを読む声は今回初めて知ったのです
が、こういった「音」も大切に扱っていることを知って、とても嬉しく思いました。

■お笑いポイント■

…と書くとなんですが、「ちょっと笑ってしまうような場面」のことです。
どうも何回も見ているのと、いつもDVDで一人で見ているのでわからないのですが、
「アラビアのロレンス」という映画は大作で真面目に見るようなイメージがあるようでも、
けっこうほほえましいというか、笑えるような場面がちりばめられているのです。
今回、満席の映画館で観て、要所要所で笑いが起こるのを聞いて、
「ああそうか、ここは笑えるところなんだな」と知ることができました。
そんな「お笑いポイント」を紹介。

◆ポッター君がロレンスの真似をして、指でマッチの火を消そうとするシーン◆
「熱っ」…そりゃ熱いだろ、とロレンスと同じツッコミを観客はするでしょうね。
ロレンスに向かって「あなたは変人だ」…絶妙なタイミングでこのセリフが入りますよね。うまいな。

◆将校専用バーで、出て行こうとするときに人の座っているテーブルにつまづいくシーン◆
直前までカッコいいことを言っているのに…

◆マレイ将軍の部屋を出て行くときに、きちんとした敬礼をするロレンス◆
部屋に入った直後に、いかにも「ぎこちなく」敬礼するロレンスを見ているので余計可笑しい。

◆道案内のタファスにラクダの乗り方のコツを聞き、速く走らせすぎて振り落とされる◆
どうでも良いことですが私、このシーンを見るまでラクダが走ることを知りませんでした。
はじめて見た時驚愕した覚えが…

◆空のタバコの箱を少年二人に投げたジェンキンスが、ラクダの尻尾を引っ張られてラクダを
暴走させられ、ラクダから振り落とされるシーン
…このシーンに限らず、ファラジとダウドの二人が関わるシーンはお笑いポイントの宝庫です。
二人はお笑い担当?こっそりネフド砂漠を横断するロレンス一行についてきた二人が、オアシスで
ラクダの陰に隠れながら(ラクダの歩く足の動きに合わせて歩いて)ロレンスに近づくとか、
ガシムをつれて戻ってきたロレンスを迎えにラクダを走らせたダウドが、ラクダを走らせすぎて
ロレンスを通り過ぎるところとか。

◆ネフド砂漠を渡った後、アリがロレンスの軍服を勝手に焼いてしまうシーン◆
…いいのかアリ!

◆アリからハリスのベニ・ウェジの首長の白い服を贈られ、一人悦に入っているところを
アウダに見られるシーン◆
…あの、アラ○ちゃん走り(わかんない人はわかんなくていいです…)をしているところを
みられたら、誰だって恥ずかしいだろう。しかも相手はアウダ。これから交渉しに行く相手で
歴戦の戦士ですよ?アウダは彼の事どう思ったんでしょう。「ただものではない」とか?

◆アウダを口説くロレンス◆
これは劇場版の字幕(DVDはちょっと違う)での話ですが、アウダにアカバ攻略の話を持ちかける
際にロレンスの口の上手さをアウダが「女を口説くような話しかたはよせ」みたいなことを
いうのですよ。これもうまいなぁと。
DVDの「お前は魔女の息子か」っていうのも好きですが。
■大画面ならでは■

スクリーンといえば大画面。テレビでは小さすぎて見落としていたことや、迫力の違いに
圧倒されたりといろいろ気がついたり…。冒頭のオープニングでスタッフロールのバックで
オートバイをいじっているロレンス(実はあれはピーター・オトゥールではないですが)
の細かい動作がよくわかったり、ちょっとした表情の変化が見られたり、ちいさなしぐさを
発見したり、大きな画面に引き込まれて、自分も映画の中にいるような錯覚を覚えたり…。
やはり映画は映画館でみたほうがいいですね。
ただ、ずっと座りっぱなしだと辛いので、噂に聞く「ごろ寝しながら見られる映画館」
で見てみたいなぁと思うこの頃。