「しずおか福祉オンブズマンの養成講座を修了して」
静岡県 在住(脳性まひ 車椅子使用)
また暑い夏を予感させる六月初旬、あしたか太陽の丘にて、「しずおか福祉オンブズマン」の養成講座は始まりました。講義は、学生時代以来で、充実した時間を楽しみにしていました。そして、期待していた、いやそれ以上の講義内容に、毎回満足して帰路に着いたものでした。「オンブズマン」という言葉さえ分かりませんでしたが、講師陣はよく準備され、洗練された講義の中で、今日の福祉の現状と、利用者の権利擁護、また施設の実情など教授していただきました。折も折り、福祉関係の法改正の時期でもあり、さらに衆議院の解散・総選挙という時期に、時事的な事にうといわたしが政局のことなども講義から興味を持って観る事ができたのも楽しい経験でした。介護保険や、支援費の、どちらかというと利用者の側に立つわたしの身として、講義を拝聴できたのも貴重な経験でした。利用者は、往往にして、とかく、こうして欲しい、ああして欲しいというもので、施設やサービス提供者の苦労などはあまり考えないものですが、この機に知りえた福祉サービスを提供する側の実情は、利用者として、相手に、「感謝」とか、「思いやる心」を新たに考えさせられた思いがしました。今後は、わたし自身、持っている状況を用いながらも、謙虚に利用者の気持ちに耳を傾けて、よりよい福祉施設、また福祉サービスの向上に貢献できれば幸いに思います。2005/10/26